熊本県の八代市、八代駅前150歩の所(新幹線の新八代駅ではない、1908年=明治41年6月1日に開業)にミックという喫茶店がある。
もう創業60年ほどになる。神田神保町の「さぼうる」に匹敵する歴史と由緒ある文化のたまり場。ほぼ毎日八代市の文化人、作家、アーティストが集まる。
この店には昭和から現代に至るまでの熊本県の文化風俗・芸術の歴史本、写真集が揃っている。ある意味行政・官製の文化施設よりはるかに色々な「本モノ」が揃っている。
残念ながら、熊本市、人吉市、水俣市といった熊本県内の他の都市にはこういう文化的な「場」はまず無い。
名物マスターの出水晃さんは京都大学文学部で学んだ、全てのジャンルにわたる博識者だ。もう80歳になるが、毎日カウンターに立ち動き回る為、脳も肉体も現役バリバリ。
毎日顔を見せる作家の前山光則さんも、出水マスターも熊日新聞に連載された文化人だ。
ネットの九州ガスのサイトいろいろ紹介されているので、ご覧いただけばこの店の匂いが判るだろう。
https://www.kyugas.co.jp/pickup/12128/
https://www.kyugas.co.jp/pickup/12137/
https://www.kyugas.co.jp/pickup/12145/
https://www.kyugas.co.jp/pickup/12151/
この店の入り口の鴨居に今年もツバメが営巣して数羽が巣立った。そうして巣立った翌日くらいに幼鳥がフレッシュな空気を入れ替えるために、朝開店から暫く開けっ放しの入り口ドアから店内に入り込んで大騒ぎに・・・。でも毎年の事らしい。
ちょうど厚焼きトースト・モーニングを食べに入ったら大騒ぎの真っ最中だった。まだパタパタしか飛べない幼鳥を気遣って、親鳥が店の外で狂ったように飛び回っている。
部屋に虫や野鳥が入った場合は灯りを全部消して、窓を開ければ明るい方へ飛んで出てくことを知っているので、それを薦めたらすぐに出て行った。