筆者などが撮影する猛禽類は、チュウヒ系、コミミズク系、オオタカ系、ハヤブサ、チョウゲンボウ系ばかりで、その殆どが偶然の賜物だったりする。最初から猛禽類をメインに探鳥するのは霞ケ浦や稲敷エリアもしくは渡良瀬遊水地エリア、九州では阿蘇山外輪山、八代市の金剛干拓地くらいなものだろうか?
それが、北海道の場合は道東であればほぼ全域で猛禽類に出遭える意味では、非常に撮影チャンスが多いと言って良いだろう。
知床エリアで行われているという、流氷上に餌を撒いて、オオワシやオジロワシを呼び寄せ、野鳥撮影愛好家から持ち込むカメラの種類別に目の飛び出るような料金を徴り、船に乗せて間近に餌付けされた猛禽を撮らせるなどと言う撮影愛好家の足元を見た「恥ずかしい撮影商法」は筆者的にはプライドが許さない。
筆者の理念、「野鳥と航空機は飛んでいる時こそ美しい!」をまさに表現してくれているのが北海道の猛禽類の様な気がする。
決してハヤブサやチョウゲンボウが美しくないというのではなく、撮影している人間の事などまるで無視して気にせず、悠然と飛ぶ姿に圧倒される・・・という意味で、オジロワシやオオワシの「凄さ」を感ずる次第。
特に餌付けされたオオワシやオジロワシではない、厳しい大自然の中での生態が撮れた場合の荘厳さ美しさは何とも言えない。
今日の個体は二羽で鳴きあっていたうちの一羽。根室半島の太平洋側の断崖付近で撮影したもの。
抜けた羽根もなく、綺麗な個体で目の前を飛びぬけて行った。