2023年6月20日火曜日

とんでもない所でシジュウカラが繁殖中! The Japanese tit is breeding in a ridiculous place !

  今年も我が家の巣箱から8羽のヒナが巣立っていった。そのシジュウカラの話はこのブログでご覧いただいた方も多いと思う。

http://yamasemiweb.blogspot.com/2023/05/interesting-ecology-that-can-be-seen-in.html

 あれからほぼ2か月がたって、今またシジュウカラの繁殖に出くわした。二番子だろうか?

 毎朝続けている愛犬散歩の途中で発見した。いつも散歩ルートは犬任せなのでいくつかのルートが存在する。

 昨日の朝、お気に入りの公園(=うっそうと樹木で覆われて野鳥が多い)に入る際、シーシー、シーシーシーと聞き覚えのあるシジュウカラの幼鳥の餌ねだりの声がすぐ傍で聴こえた。しかしキョロキョロ樹上をいくら探しても姿が見えない。

 ここ数日シジュウカラやエナガ、スズメなど巣立った幼鳥が親からの給餌を待つ群れを撮影していたので、樹上の幼鳥たちを見つける訓練は出来ているつもりだったが見えない!鳴き声だけは周り中大きく間近に聴こえるのだが・・・。

 そこへ青虫を咥えた親が来た!しかし筆者の周りを行ったり来たりする・・。早く幼鳥の所に給餌に行けよ!と思うのだが幼鳥も集まってこない。何なんだ?

 盛んにすぐ傍まで来ては遠ざかる親鳥が最終的に留まったのが、電柱のステイ(=支えのワイヤー)の被覆プラスティックだった。

 で、何と次の瞬間!意を決してその被覆カバーの中に消えたではないか!思わず声を出してしまった「ウソ!?」

 嘘でもなんでもなく、マジだった。幼鳥の声はそのプラスティックの支柱カバーの中から聞こえて来ていたのだった。まだ巣立っていなかったのだ!

 被覆カバーは、後からワイヤーに簡単に設置できるように、雨どいを360度延長して円筒状にしたもので出来ている。つまりは底部に雨水や汚れた空気が貯まらないよう縦にスリットが出来ている。これが斜めになった筒の中でもヒナたちが生きていける理由だ。雨が入っても斜めになった筒の底の低い方を伝って地上に水はすぐに抜ける訳だ。

 という事で、ヒナたちの声の一部はその盾に入ったスリットの隙間から聞こえていたので居場所が全く分からなかった訳だ。

 直線距離で2m在るか無いかだもの、それに声は筒状の被覆カバーのスリットと同時に、メイン音量は主に開口部からメガホンのように一旦空に抜けて拡散するので、指向性が空方向、それが上の木の葉に反射して筆者に戻って聴こえてくるので音源方向が滅茶苦茶だったのだ。

 いやー、しかし驚いた。よくこんな所を発見したシジュウカラ。頭いい・・。

公園の入り口の電柱ステイ・ワイヤーの黄色い被覆カバーが巣だった!



餌を咥えて頭から被覆カバーの中へ・・・。

給餌終わって出て来た親鳥


ヒナの鳴き声の大きさ、その他からしてあと数日で巣立つだろう。

 NHKの「ダーウィンが来た!」もジャニーズ事務所の元アイドルやお笑いタレントを使ったバラエティ番組になり下がるのではなく、視聴者から情報を集めてこうした身近な自然の驚異を番組化すべきだと思うのだが如何だろう?
 今じゃよっぽど欠かさず見る「ブラタモリ」の方が自然派教育番組として立派だと思う。残念。