2020年7月27日月曜日

今回の球磨川災害では支援活動で色々考えさせられた。 In this Kuma River disaster, I was made to think variously by the support activities.

 早くも3週間が経とうとしている球磨川水害。人吉球磨全域の大災害だ。死者・行方不明者数を見ても熊本地震を上回る。熊本地震では直接的死者数は50名(事後の関連死者数が何故か異常に多い)だが、今回の災害は直接死者・行方不明数は67名。熊本地震同様関連死者数が今後更に増えることが予想される。

 この令和2年7月豪雨(気象庁命名)の熊本県内、特に人吉市中心の球磨川流域は知り合いやお世話に成った方が非常に多く、その数は個人的に50名を超える。

 全員の安否が心配だったが、とりあえず皆さん命だけはご無事だったようで安心した。

 そうして数名の方に支援物資を送らせていただいた。その中で人吉市在住の方へ、宅急便で物資を送ったとメールでお知らせした所「モノは足りているのでもうお控えください」という返信を頂いてしまった。
 事前に危機を予知して車で高台へ逃げた為、床上浸水に成ったとはいえ被害は比較的軽い(とはいっても相当大変だった事は想像に難くない)との事だし、届いても逆に手間が増えてしまい「小さな親切大きな迷惑」になりかねないと思ったので、すぐさまメールで「一緒に送った人の気持ちを汲んで頂きたいので、そのまま着払いで発送者宛ではなく、筆者宛てにご返送ください」とお願いした。
 しかし宅配便屋の担当者が発送者(親友)事務所に「配達先が受け取り拒否の為、返送する」と電話してしまったという。
受取辞退と受取拒否では意味が随分違うだろう?

 当惑する我が友に事情を説明したが「受取辞退」と記入してある伝票を「受取り拒否」と伝える宅急便屋の何と無粋な奴と腹が立った。災害支援物資には人の心がこもっている事を知らないらしい。
 災害地での配送作業が大変なことは重々判っているのだが、全国から災害地を思いやる気持ちを先方都合で返送される物を「受け取り拒否」という言葉で連絡するのはやめて欲しい。なんだかとても悪い事をしたような気分になってしまい、後味が非常に悪かった。

 そこで中身を整理して個人的な支援物を取り除き、改めて人吉市役所の支援物資受付所へ送ろうと思ったら、市役所では支援物資は受け付けていないとの事だった。多分救援物資の仕分けや、災害者への引き渡し作業すら手が回らない状態なのだろうと察した。今回の規模の災害では致し方ないと思う。

 ‥という事で同じように、同級生や知人もいる坂本駅付近が大変な事になっている八代市へ送ることにした。

 最初の発送段ボール箱はいつもお世話になっている個人宛てだったので、ご近所の誰に分けて使えそうな物資(広い未使用のTシャツやタオル)に加え、必要物を手に入れられるようAmazonのお見舞いギフト券や、災害を心配している孫の気持ちの入った貯金箱なども内緒で忍ばせたが、すべて取り除き新たに泥かき出しの際に必要な物資などに入れ替えて改めて発送した。
戻ってきた最初の救援物資。一般の支援物資とは違う身内的な内容だった。

水害と言えば、筆者にも決して他人ごととは思えないきつい経験がある。

 1965年にちょうど夏休みで帰省中八代の十条製紙社宅で2度の床上浸水を経験したので、今回の水害はとても他人事とは思えないのだ。八代市で床上40㎝くらいまで浸水、ピアノがダメになり、部屋という部屋の畳が浮いて家の中をさまよっていたのを覚えている。これらのシーンを思い出しながら早く球磨川流域全体で復帰してほしいと願っている。

 今週はお願いだから梅雨明けで雨振りをもう控えて欲しい。