SNS(特にFacebook)がスタートして今年で20年が経つ。
インターネットを活用する情報機器も、初期のデスクトップPCからノートPCになり、2012年頃からはガラケー携帯がスマホという平たい情報端末にとって代わり急速に発達普及した。
今や世の中、街を歩いていても、筆者が勝手にスマホジャンキーと呼んでいるスマホ歩きの人間をいちいち諫めても仕方がない状態になってきている。
このブログでも過去幾度かこういった情報端末中毒+生成系AIの無制限普及で、人類はすでに脳もフィジカルも退化し始めていると述べている。
スエーデンの精神科医アンディッシュ・ハンセンの説く「スマホ脳」と「運動脳」をしつこいほど勧めるのもこれらの危機感を強く感じているからだ。
これにネットを介して急速に発達したのがSNS(=Social Networking Service)だ。
最初の頃は2004年にスタートしたFacebook 、2006年にスタートしたTwitter(現X)があっという間に世界を席捲したが、ここ5年我が国では世界とはちがうLINEが急速普及し、特に中高年齢層の「おひとり様」のコミュニケーションTOOLとして「LINEに入っていなければ人間じゃない」的な風潮迄生まれている様だ。筆者は入らないが・・・。
このLINE、コロナ過で広がったオンラインのズームなどでのコミュニケーションと異なり、どんなに髪ボサボサの起き抜けでも相手にこちらの姿が見えなくても、井戸端会議、噂話を出来るので、若い世代と同様中高年齢層の「おひとり様」の間で急速に普及したようだ・・ただ日本だけ。
こんな中、SNSに関してネット上のいい加減な情報を鵜呑みにして、SNSの世界を勘違いする高齢者が最近目立って多いという。悲しい事だ。
そのあたりの事をある投稿サイト(60歳代独身男性主宰)が整理していた。
① 今まで使ってきたFacebookから若者離れが起き、今やFacebookは高齢者専用SNSに成っている。
※これは事実ではない。あらゆるデータが示しているし一番利用者が多いFacebookに関しては世界中のビジネス、ユーザーが増えつつある。この投稿サイトはいい加減なキャッチのネット情報を鵜呑みにして、間違った認識をしているようだ。
② 左の〇印項目はFacebookで情報発信する高齢者によく見られる投稿傾向として、「自慢気に・・」と非難するFB投稿者の投稿内容。
右はそのFB投稿者がなぜそういう傾向だと非難指摘したか・・・の某研究機関分析。
〇カワセミなど鳥の写真を自慢・・・・・自分では撮れないからの妬み。
〇暇な人のたいしたことない「料理」・・自分でも投稿するが誰も褒めない。
〇桜などの花や観葉植物の接写・・・・・自分では撮れないからの妬み。
〇孫自慢、犬自慢、酒自慢、釣り自慢・・独り者で子や孫がいないからの妬み。
〇朝陽や夕陽自慢・・・・・・・・・・・その時間に外にいて撮れない妬み。
〇やたらセカンドライフを語る・・・・・語れない自分の不安としての妬み。
〇万歩計または登山自慢・・・・・・・・実行できない自分としての妬み。
〇古い車に固執する古い音楽を溺愛する・自分より詳しいその道の通への妬み。
〇昔の旅行とかを再生する・・・・・・・やりたくても旅行記録のない妬み。
〇それらを度々投稿する・・・・・・・・他人の投稿を見るにつけ悔しい恨み。
〇自撮りをして自慢する・・・・・・・・自分の顔にコンプレックスがある。
※ 筆者これを視た段階ではこの投稿者、自分が出来ない事を他の高齢者がFB投稿で楽しんでいるの観て、非常に羨ましがっているように感じた。
で、これを研究委員として一時期参加していた研究機関へ送って分析してもらったらすぐ(3時間で)に返事が返ってきた。このFB投稿者が高齢者の独身男性である事は氏名同様、記入せず伏せて送ってみたのだが、パターンが最近の典型でターゲット分析は非常に簡単だったそうだ。孫だのセカンドライフだの古い車という言葉ですぐに判ったと。
① 典型的一人住まいの男性高齢者特有の、他をうらやむ妬み傾向が表れています。
② 他人の楽しげな投稿を「自慢している」と決めつける負け組気質があるようです。
③ 独身高齢女性にはない、暗さと将来展望への悲観性があるようです。
④ 友達が少ない上、パートナーを作れない自信喪失的傾向が見受けられます。
※思いのほか筆者の直感に近い回答だったので、やっぱり・・と納得した。
更に、この分析返答データの総論総括にはこうあった。
パートナーの居ない独身高齢男性「おひとり様」の老後~死に至るまでのケアが今後必要で、手遅れに成ると大問題になる恐れがある。一般的に独身高齢男性はデータ上、女性と異なって長生きできない傾向が強い。
異性であれ、同性であれ、パートナーに恵まれない高齢者男性はこうしたSNSで情報を発信拡散するが、それに対する反応が鈍かったり無くなってくると、さらなる泥沼にはまり自己を失いかねないため、周りのサポートが非常に重要だ。
筆者は思わず自分の今の生活環境・境遇に感謝しつつ、この問題を同世代、あるいはこの後に続く世代の重要案件として情報収集に励もうと感じた。