低灌木で途切れ途切れに覆われた首都圏を流れる原始的な小川・野川。世田谷区エリアでは護岸コンクリートで覆われている部分が多いが、小田急線との交差辺りから上流・多摩エリア方向は護岸の内側は河原・土手の草地を歩けるようになっている。
その上、人見街道から更に上流、武蔵野公園(=府中自動車試験場北側)までの2kmは護岸コンクリートが全くない、完全な自然状態の土盛りだけの堤防で構成されている首都圏に在っては非常に珍しい自然形成の小川なのだ。当然この間の動植物は非常に豊富で、オニヤンマ、ギンヤンマなどの大型トンボ、クロコノマチョウ、ジャコウアゲハなどの蝶類、各種のヘビ類、ホタルなどが自然発生している。
ほぼ中央に位置する野川自然観察園は植物系が豊富で、園内のホタル池では毎年数多くのホタルが生息している。
カワセミはこれらの環境下で数多く生息しており、どんなに野鳥が少ない時期でもカワセミだけには必ず出遭えるという貴重なエリアとなっている。
崩れやすい水路合流地点のテトラから飛び立ったヤマセミの若オス。
連写スピードのコマ数とカワセミの羽ばたきがシンクロしたのか閉じた状態が写っていない。
構造色と言われる独特の青~緑は殆ど青で写っていた。
若い個体なので色は非常に綺麗だ。
大都会近郊でヤマセミを此処まで近くで観察できる環境はそうそう無いと思うので、また今週逢いに行こうと思う。