この11月後半、今年9度目の人吉ヤマセミ生態観察に行った時の事、人吉市隣接の相良村の川辺川中流域でカワセミのホバリングとダイブへの移行シーンを撮影できた。実は目の前の対岸にヤマセミがつがいで羽根を休めていたのだが、幾度も眼の前を行ったり来たりしてホバリングするので撮影したというのが今日の画像。
カワセミは私の住んでいる東京郊外武蔵野の野川にもたくさん生息していて、土手の上を行くジョギングや犬の散歩の通行人の目の前で何度も採餌行動をしているが、さすが川辺川のカワセミは人には慣れておらず撮影者は車の中からでないととても撮影はしにくい存在だ。距離50mでもここいらのカワセミは逃げてしまう。
熊本市内の江津湖のカワセミは東京の野川ほどではないが、20m程まではジーットさえしていれば逃げることは無い。もっとも作為的に池の中に止まり木を設置して其処に来るカワセミを撮影しているアマチュアカメラマンの方々には本当のカワセミの姿は判らないだろう。止まり木が有る所でホバリングは必要ないから。
本当のカワセミの野性味は止まり木などではなくやはり人里離れた自然の中での採餌行動、縄張り争い、繁殖活動に有ると思う。飛んでいる姿、動いている姿の写真こそ野鳥の美しさが判ろうというものだと思うが如何だろう?
目の前手前の岩の上から舞い上がりホバリングを始めた。川の方向は前方だから自動的にホバリングの向きは向こう向きになってしまう。
夕方4時の光なので角度的には良いのだが多少赤っぽい。
強い西日の為オレンジ色の腹部はハレーションを起こしてしまった。
背中の青い部分が非常に綺麗に見えた。翼の光沢も綺麗なモノ。
空中で向きを変えダイビングに入る瞬間。
太陽が正面なのに、ヤマセミ同様偏光レンズの眼をしていると思われる。
この時は見事に小魚をゲットしてあっという間に飲み込んだ。