昨日の水飲みだけでの飛び立ちと、ずぶ濡れで重たい体、濡れた主翼での飛び立ちでは相当に違うはず。実際、濡れていない体での飛び立ちはお気に入りの針葉樹まで一気に飛んでいくが、ずぶ濡れの場合は一旦どこか途中で木に留まり30秒ほど一休みして再度テイクオフした。
水鳥と違って、一旦羽根が濡れると乾かすのに結構時間が掛かるようだ。
昨日の水飲みだけでの飛び立ちと、ずぶ濡れで重たい体、濡れた主翼での飛び立ちでは相当に違うはず。実際、濡れていない体での飛び立ちはお気に入りの針葉樹まで一気に飛んでいくが、ずぶ濡れの場合は一旦どこか途中で木に留まり30秒ほど一休みして再度テイクオフした。
水鳥と違って、一旦羽根が濡れると乾かすのに結構時間が掛かるようだ。
オオタカのオス、水飲みと水浴びを2日間にわたってご紹介したが、引き続きその後飛び立つ瞬間の美しさをご紹介したい。
うるさいほど繰り返すが、何かに留まっている状態の野鳥は、どんなに近くに寄って高性能のカメラで画面目一杯奇麗に撮れても、野鳥図鑑の標本の域を出ていないと思っている。
何かをしようとして行動をしている画像(生態写真)、大空を優雅に飛んだり、争いか何かで身をひるがえしながら飛ぶ姿こそ「美しいし、意味がある瞬間!」と筆者は思っている。
そのフォルムは翼が在る意味では航空機とまったく同じだと思う。格納庫に入っていたりエプロンに繋がれている航空機を好んで撮る人はいまい?
こういう筆者の目指す生態撮影の場合は、お仲間のバーダーさん達と行動を共にして、ワイワイ話をしながら撮影を楽しんでいてはまず撮れない。それはそれで野鳥撮影ファンの楽しみ方だから大変良いと思う、決して否定はしない。
しかし、キレイな写真ではなく、生態のある一瞬を記録するための撮影の場合は、撮る方=筆者も五感を研ぎ澄ませて被写体の行動を観察・予測しなければ「最高の瞬間」は撮れない。カメラ機材の高い安い、新しい古い・・ではない。
プロの野鳥写真家さんたちは必ず一人ぼっちで行動し、自分だけのスタイルを確立されているだろう?いろいろ学ぶところが多い。
今回の飛翔撮影は、オオタカが水飲みに来てそのまま飛び去った際の、全身が濡れていない状態での飛び立ちをご紹介。
これは、いつものルーティン水飲み⇒水浴びの途中で、すぐ傍から撮影している集団の何かを警戒し飛び去ったと思われる。此処のオオタカは毎日待ち受ける撮影者10数名の存在を完全に把握して慣れてはいるが、いつにない話声、モノを落とした際の異音、何かいつもと違う事を察知し警戒すると水浴びをせず飛び去る。
水飲みだけで飛び去るのは、逆に滅多に無い事なので、全身が濡れていない状態でのオオタカのしかも撮影者の方向への飛翔を前から撮影できるチャンスは非常に限られる。
この猛禽類の飛び立ちは普通いつどの方向へ飛ぶか?全く判らないと思うだろうが、オオタカの生態を数日間丁寧に観察すると、決まった水飲み場・水浴び場からどの方向へ飛び立つかは予測できるようになる。
昨日のオオタカ水浴び編、思いのほかアクセスが多かった。アナリスティック見る限り国内より海外からのアクセスの方が多いような感じ。
芸能人や有名人、あるいは自称・他称含めてアクセス数でお金を稼ごうとするインフルエンサーでもないこの手のブログで1日で1,300件以上のアクセスは非常に嬉しい。ご覧いただいた方々には感謝申し上げたい。
で、昨日の続きの水浴び編、水飲みを終えたオオタカのオスは水路の縁にあるプールのような状態の水溜りに移動し、しばらく水風呂に浸かるような感じでジーッとしていた。
画像データを見る限り13分間もの間水に浸かったままだった。
その後、頭から水に潜ったり羽根を震わせて水をかぶる事12分。
この間も鋭い目線は周囲を見真渡していた。以前ブログでご紹介した一瞬の「瞬膜が閉じてのカックン寝落ち」は無かった。
灼熱の太陽の下、関東地方では雷が鳴って立葵の花がてっぺんに咲いたら梅雨明け!
・・・と言われるものの、今年は6月頭から連日晴れて気温が高く関東の山沿いでは毎日カナトコ雲が広がり雷が鳴っているのに、立葵もてっぺんまで早くから花が咲いているのにまだ梅雨明け宣言されない関東地方。
あまりに夏到来が早すぎて、気象庁も梅雨明け宣言を出しそびれたのではないだろうか?また雨が来たら、信頼性が疑われメディアから叩かれると思って・・。
かって、堺屋太一さんも講演で口癖のように言っていた「3か月後の気象はデータから読めるので外さないが、明日明後日の天気予報は難しい」
だからと言って、観天望気で予測できる「現在の気象」から実はもう今年は1か月前くらいから梅雨明けしている・・・と国民は思っているような気がするのだがどうだろう?
団塊世代の筆者は2010年~2020年のほぼ10年間、九州熊本は人吉附近のヤマセミの生態観察に通った。これが昨日5周年を迎えた2020年7月4日の球磨川豪雨災害を機にヤマセミが人吉市の球磨川から消え奥地・支流部に移動してしまったため行かなくなった。
地元が大変な災害復興中に野鳥でもないだろうと、忖度している面もあるにはあるが、肝心の希少種ヤマセミが眼が届くところに居ないんだから仕方がない。
その代わりと言っては何だが、東京の緑地で営巣し子育てをするオオタカに二ヶ所で遭遇!足繁く通ってオオタカの繁殖時の生態をほんの少し観察できた。
毎日オオタカに出遭えること自体、筆者にとって今までに無かったことなのだが、幸運にも東京都内で毎日行けば遇える環境は「野鳥の生態」に興味を持つ筆者にとっては非常にありがたい事。
山ほど居る野鳥写真撮影者、いわゆるバーダーさん達とは写真を撮るにしても多少方向性が違う筆者なので、杜(いずれも人工林)の中で一人で観察する毎日の数時間は至福の時だ。
もう繁殖も最終段階で、後は巣だったヒナ3羽が独立し、しばらくの間親鳥から餌を貰う期間が数週間続きバラバラに縄張りを形成するまで観察してみようと思う。
前回このブログでいくつか自分なりの観察ポイントを列記したが、今回は水場での水飲みや水浴びに関して証拠写真をベースに画像レポートしてみたい。
① オスの餌獲り
② オスからメスへの餌渡し
③ メスからヒナへの給餌
④ メスの巣メンテナンス
⑤ オス・メスそれぞれの水浴び・吸水・羽根乾かし
⑥ ヒナの巣離れ
⑦ ヒナ巣立ち
撮影した画像の総カットは数千カットに及ぶ。その中から生態的に意味のあるカットを選びこのブログに掲載する予定。
まずは水飲み場へ現れる所から・・。
水飲み場はバーダーさんのグループが既に筆者が気づく相当前からその存在を知って、朝からグループでオオタカの到来を見張っているようだった。
で、来るとスマホで連絡し、別の場所で営巣中の巣を中心に記者会見の会場のように三脚に迷彩シールを貼った望遠レンズの砲列を形成していたバーダーさんが急ぎ足で集まるという事を繰り返していた。
東京の緑地でオオタカを撮影するとなると、水飲みのタイミング、水浴びのタイミングが一番近寄れるという意味では最高のシチュエーションだろう。
特に今年のようなカラ梅雨で気温が高い時には、野鳥も水を頻繁に飲むようだし水浴びをして涼むと同時に、寄生虫駆除を行おうとするようだ。
概してオオタカなどの営巣・繁殖に関する一般の見物人(主にアマチュアカメラマン)の撮影対象は皆が見上げる巣であることが殆ど。
しかし営巣活動・繁殖活動には色々な行動が存在する。
① オスの餌獲り
② オスからメスへの餌渡し
③ メスからヒナへの給餌
④ メスの巣メンテナンス
⑤ オス・メスそれぞれの水浴び・吸水・羽根乾かし
⑥ ヒナの巣離れ
⑦ ヒナ巣立ち
ざっと考えてもこれだけのプロセスが存在し、それぞれに異なった撮影チャンスが在る。その中でも落ち着いて観察撮影できるのが吸水・水浴びのシーン。
なかなか出遭えるものではないが、要は水場であれば何処でも可能なのでそのエリアのオオタカをよく観察している「事情通」に教えを乞うのが一番手っ取り早いだろう。
もしくは足繫く観察し、自分で発見することだろう。筆者は後者の典型。
過去・現在の偶然遭遇したオオタカ水浴び・水飲みシーンにおけるその姿を振り返ってみたい。