人吉の球磨川を見下ろす高台にカフェ倉は在った。八代で長年製材所を経営してきた大家族で、八代二中時代の同級生多武利明君ご夫妻の案内で最初にこのカフェ倉を訪れたのが2010年だった。人吉市内の球磨川に掛かる橋はいくつもあるが、水の手橋、大橋、人吉橋、繊月橋を縦に
見下ろせるのはこのカフェ倉からしか可能ではない。
このブログはよほどの事が無い限り、宣伝やPRは行わないことにしている。このカフェ倉は関東でもなかなかお目に掛かれない程の建築理念とデザイン、立地条件における自然への配慮がなされている非常に珍しい施設だと思ったので是非紹介したかった。料理やメニューに関しては紹介しない、ご自分で行ってみればその良さはすぐに判ると思うし、いくら写真や文章で紹介しても人の好みや味覚は千差万別だし、読み手の好みは判らないので意味がない。
しかし、いかに自然に配慮しているかはその芝生で埋まった台地のガーデンを歩いてみればわかる。少なくとも朝方や夕方のこのカフェには数多くの野鳥が集う。今回は昼の食事時だったがヤマガラが巣箱に出たり入ったりで営巣準備の最中だった。今回はそのヤマガラの画像をお届けする。よく見ると色々な巣箱があちこちに掛けてあるが、どなたかがアドバイスされたのだろう。
これだけ客が来て、ガーデンテラスでランチなどを摂ったりお茶をしたりするのに、平気でヤマガラが巣に営巣の材料を運んでいるというのは今まで見た事が無い。野鳥観察に最高なカフェという事で今回取り上げさせて頂いた。
現在此処のオーナーが峠に建築中の別プロジェクトはヤマセミが飛び交う山奥渓流に在る。素晴らしい建築だし、客層もおのずから知識階級になると思われるので自然環境を一番身近に感じられる稀有な施設になる予感がする。完成の暁には是非オーナーの許可を得て紹介したい。
早春のヤマガラ、花の前でちょっとポーズ。
必ず一羽は巣箱の前のこの枝で用心棒。
口一杯に営巣素材を咥えて巣箱に入るタイミングを探っている。
出る時もしばらくはこのまま周りの状況を注意深く見まわす。
さっと出てさっと入る、昔の蚊帳に出入りする時を思いだしてしまった。
向こうに見えるのがメインの建物。2012年11月23日古江之人氏撮影。
上のヤマガラの撮影とは異なって日本野鳥の会熊本県支部人吉地区の探鳥会後、
有志でランチに集った時のもの。