2014年7月31日木曜日

中標津森林公園でハシブトガラほか5種 I met and photographed 5 kind of wild-birds at Nakashibetsu Midorigaoka Forest Park.

 今回の北海道道東・探鳥ツアーでは海鳥中心のスケジュールだったが最終日は中標津空港の傍のペンションに宿を取った。客は自分1人で完全貸切状態だった。中標津と云う街は英国とカナダを足して2で割った様な環境で、匂いからして外国のものに近かった。これは空港に着いて機内から空港の建物に入った瞬間からそう思った。

 当然街は森林公園の中に切り開いたような感じで、360度森に囲まれているし、中心部から少し離れると熊が出て来そうな感じの場所だ。未舗装の土の道も多く、懐かしい日本がまだ残っている感じだ。街中の草むらにはノビタキ、シマセンニュウ、アオジ、オオジュリン、ノゴマ、ベニマシコが潜んでいて郊外まで出なくても充分野鳥観察が出来そう。

 今日はそんな森林都市ながら森林公園と銘打っている、「中標津緑ヶ丘森林公園」を、帰京のフライトの前2時間半ほど探索したのでその様子をアップしたい。とにかく人が居ない!土曜日だというのに、夏休みだというのに!出遭ったのは公園の管理人さんだけ。隣接する道立ゆめの森公園の駐車場に車を移動するとやっと昼過ぎに家族連れの車が30台ほど来るという感じだった。

 とにかく広くて人が居ないのが北海道道東の印象だった。
森林公園の木道部分、ほんの一部でしかないが5~800m程の原生林と小川の連続。

木道に入って最初にピョピョピョっと飛び出て来たアカハラの幼鳥。

木漏れ日の中出て来たのがハシブトガラ、コガラにそっくりだが公園の案内にもハシブトガラしか出ていない。圧倒的にハシブトガラの方が多いとの事。

鳴き声が多少コガラとは違云う感じだった。

これは2008年に霧多布湿原で5月に撮影したハシブトガラ。

まだ若いと思われるアオジ、沢山居た。

巣立ったばかりなのだろうか?4羽のエゾコゲラが飛び回っていた。5分ほど粘って3羽だけ同時に撮影できた。クイズの様だが左下、真ん中上、右下に居る。

木道から出る間際にカワセミの声がしたので待ち構えたら、目の前を飛んで行った。(合成)

途中の木道が壊れていたので通行禁止に成っていたが、森林公園の巡回パトロールに話したら通れなくもないので自己責任でどうぞと許可を貰った。

露出ミスの為変な色で申し訳ないが、広大な森林公園内を巡回しているパトロール車。



2014年7月30日水曜日

エゾコゲラは桑の実が好物らしい。 Japanese Pygmy Woodpeckerof Hokkaido favorite seems the fruit of Mulberry .

 キツツキ系の中で一番目にする事が多いコゲラは、木の皮の隙間に居る虫を捕って食べているのだとばかり思っていたが、今回北海道の中標津町に在る中標津緑ヶ丘森林公園・ゆめの森公園で見かけたエゾコゲラは桑の実を盛んに食べていた。関東の武蔵野、北九州の足立山、人吉の球磨川土手などでも初夏の時期にコゲラを幾度も撮影しているが、桑の実が鈴なりでもそれを採餌しているシーンには一度もお目に掛かれなかった。

 この中標津町郊外の広大な緑地帯はヒグマの通り道に成っている事もあり、数年に一度程度の頻度だがど真ん中をヒグマが通る事が有るという。軽自動車で見廻っている管理の方に御聞きしたので確かだろう。とにかく人が居ない、人気が無い北海道の森は多少不気味だ。

 同時に野鳥の声も少ない。街中の草地の方が遥かに野鳥が濃い。これはいつも思う事だが、完全に自然の森林地帯は野鳥の生息分布が密ではないのだろう。ウグイスだけが甲高い声で囀っていた。今日の画像はこのエゾコゲラが桑の実を採餌しているシーン。
太い幹にへばりつくスタイルではなく、普通の野鳥の様に細枝に留まる事が多い。

まだ熟れていない赤い桑の実には見向きもせず左上隅の熟れた黒い実に視線が・・・。

ご存じの通り桑の実は熟れると黒ずむ。真ん中でハエが留まっているのも熟れた黒い実。

きちんと熟れた実だけをつついている。

人間も野鳥も好んで採って食べるのは甘みが出ている実だけのようだ。



2014年7月29日火曜日

シマセンニュウという野鳥は撮り難い! It is very difficult to take a photograph of the Middendorff's grasshopper warbler.

 シマセンニュウという野鳥は日本においては夏季に北海道でだけ繁殖をする北方の野鳥なので、本州以南ではなかなか見難い野鳥の一つだが、とにかく声はすれども見つけにくいので苦労する。
 道東の公園の様な風景の中を走るといたるところに草原が広がる。ちょうど今の時期はあらゆる花々が咲いて道路端はお花畑状態だ。

 シマセンニュウ、夏羽のノビタキ、夏羽のオオジュリンなどを数多く視る事が出来る。車を止められるスペースに停めたままドアを開けずに草原を見ていればあちこちで鳴くシマセンニュウを探せるだろう。中標津空港の付近にもいたし、野付半島は至る所に、春国岱は入り口付近のネイチャーセンターに、浜中の霧多布岬付近は「~だらけ」状態だった。ネイチャークルーズの落石漁港周りにもたくさん鳴いている。

 しかし「声はすれども姿見えず」なのだ。根気がいる。道東の草原は本州以南でいえば標高1400m程度の高原と一緒なのでシシウドの花が沢山伸びている。実はこれが主にシマセンニュウやノゴマ、ノビタキの好んで留まるポイントなのだが、上に上がって留まる事があまりない。枝分かれした傘の下に入り込むのが多いようだ。今日の画像はまずそうしたシマセンニュウ。
浜中の霧多布岬で早朝シシウドの傘の下で鳴きつづけていた。

同じく早朝5時に朝日を浴びて

春国岱へ渡る橋の手前で虫を目一杯頬張っていた。

こちらの周りをぐるぐる回っていた。

10分ほど付き合ってくれたシマセンニュウ夕方18時以降。 

2014年7月28日月曜日

「団塊世代のヤマセミ狂い外伝 番外編#2.」 2014道東探鳥ツアー その2。

 3日間のうち、最悪の条件だった雨の23日(水)はカメラ機材が濡れて、大変な状態になりそうだったのと、カンムリウミスズメやお目当てのエトピリカも、ユルリ島のブレイク傍ながらつがいで撮影出来た為、ガイドさんにお願いして早帰りした。撮影が目的の私と関西からの方は降りしきる雨の中、船長さんにカメラを預け船室の片隅に入れて頂いた。
うねりと雨の日の同型漁船

  それ以外は初日22日、道東独特の海霧の中を数多くの海鳥に出遭え、ラッコにまで遭遇してバラエティに富んだ出航だった。ラッコの大きさには想定外だったのでちょっとショックを受けた。決して可愛いという表現が当てはまるような大きさではない。下手をすれば人間の男が毛皮を着て海の中でひっくり返ってこっちを見ている感じ。
 大きめの貝(北寄貝?)を抱えてぐるぐる横廻りしていた。最初は流れ藻の中で遊んでいたらしく大きな生き物がいるというだけで、まさかそれがラッコだとは思わなかった。ガイドの新谷(にいや)さんが大きな声で「これはボーナス!ボーナス!」と言っていたところを見ても、そうしょっちゅう出遭える事ではない事が見てとれた。
ラッコは海藻にくるまって流されない様にして夜寝るらしい。

テレビや画像集で観たとおりのラッコ

 自分的にはラッコと云う動物はせいぜい柴犬ほどの大きさだと思っていたのだが・・・・人間の中学生くらいかもしれない。ずぶ濡れの古いぬいぐるみと云った感じだが、道東に居ると云う事を知っただけでも収穫だった。その昔、景山民夫がエッセイでカナダ・バンクーバー沖にラッコに逢いに行き、潜水具を使ってケルプ(昆布)の森を潜ったが出遭えず、浮上したら目の前にラッコが居て眼が合ったと書いていた。で、思わず手を上げて挨拶したらラッコも手を上げた・・・と云うのがあったが、今回はそういう事は無かった。
眼が合ったが手は上げてくれなかった。

  本題のエトピリカに入ろう。少し前までは落石漁港から1時間程西へ行った浜中町に在る霧多布岬の沖の小島附近でも観られたようだが、今はもう観られないそうだ。2008年に洞爺湖環境サミット関連の仕事で札幌に2週間ほど滞在した時に、霧多布まで来てペンションに宿泊した。その際、道東の野鳥が本州と相当異なっているのに気が付いた事が、今回撮影行の即断即決に繋がっていると思う。細かい話だが、アオゲラの胸の横縞や頭の赤い部分が無い「ヤマゲラ」、異様に赤い「ベニマシコ」、サホロリゾートに行く時に帯広空港からすぐの公園で観た中途半端な大きさの「コアカゲラ」など・・・。
やたらと赤くて大きなベニマシコ

 これらをベースに念願のエトピリカを本当に観られるのか?正直ガイドの新谷さんに逢うまで半信半疑であった事を白状しなければならない。しかし彼がメインで毎日更新しているブログ、「道東の野鳥情報」のサイトを視て「居る!必ず出遭える!」との確信を持つに至ったのは、証拠写真の威力・説得力だろう。やはり言葉ではなく撮影した画像が全てを安心させてくれる。彼はガイドの傍ら連日海鳥を撮影してブログにアップしているが、その腕前は舌を巻くほどのモノだ。使用機材はたぶんCANONPowerShot SX50 HSあたりだと思うが、CANON一眼デジタルの超望遠レンズ装着を持ち込むカメラマンより、余程素晴らしい画像を収めている。これは対象の海鳥の習性、次の動きの予測、背景などを熟知しているからに他ならないと思う。海鳥撮影においても「経験と慣れ」が如何に重要かも今回学んだ。
距離4~5mまで近づけるとは思わなかった。

3羽も同時に撮影できるとも思っていなかった。


 結果、初日のエトピリカは14羽の幼鳥に出遭え、成鳥は遠くを飛ぶつがいの姿を収録出来た。二日目は数羽の幼鳥の他、荒れた海面を雨の中2羽つがいで居る所を撮影出来た。最終日の25日は幼鳥にには1羽も出遭わなかったが、逆に計8羽(遠くを飛ぶ個体含む)の成長個体に遭遇出来て、飛び立ちシーン、着水シーン、飛来シーン、3羽同時のシーン、イワシを頬張ったシーン、身繕いシーン、など色々なバラエティを収録できて幸せだった。それが初日で無く三日目だったのも非常にラッキーだった。次の冬季の落石ネイチャーツアーに来た時の良い教訓としたい。
飛び立つ際の走りだしはうねりなどの波を観て突然スタートするようだ。

波の斜面を上手く使って走り出すが助走は結構長い。

波の斜面が最大傾斜になった時に羽ばたき始めている。

目一杯赤い足で水面を蹴っているのが判る。

低い滑空を繰り返して上空へ上昇するようだ。

ユルリ島の営巣場所へ帰って行くらしい。そう高い所を飛ばなかった。


2014年7月27日日曜日

「団塊世代のヤマセミ狂い外伝 番外編#1.」 2014道東探鳥ツアー その1。

今年の関東甲信越地方梅雨明けの直前7月21日(月)、一日一便しかないANAの羽田―中標津路線で根室・中標津空港に向かった。本来梅雨明けと同時に信州霧ケ峰の八島湿原へ夏鳥の撮影に向かおうと予定していたのだ。しかし7月15日に目黒線不動前にある日本野鳥の会本部に行った時に、専門家に聴き込んだ北海道道東の夏鳥の話で一気に頭の中に2008年に行った霧多布湿原の景色が広がってしまった。

残り少ないANAのマイレージ無料航空券の枠で、この夏休み開始時期を押さえられるか否か不安だったが、意外にもすんなりと5泊6日の行程を押さえる事が出来た。ブッキングも日本野鳥の会本部のスタッフのアドバイスが芋づる式に良い結果を生んだ。宿泊先の根室市内民宿オーナーが野鳥観察のベテランでネイチャークルーズの関係者。なおかつ落石ネイチャークルーズ船のメインのガイド兼、道東の野鳥観察に命を懸けている先駆者がその宿に常駐・生活しているといったこれ以上ない幸運に恵まれた。

1980年から25年以上ウインドサーフィンで湘南やハワイ・マウイの海に出ていた経験から、自然相手の計画は3日間の余裕を見るべしと思い、事前に電話予約を入れる際に7月22日から3日連続、25日を予備日とした。乗船した落石ネイチャークルーズは非常に良くコントロールされたシステムだった。特に海鳥を撮影したい野鳥ファンにとってはこれ以上のサービス機関は国内には無いと言って良い。九州などでは離れ島に20分乗って渡るだけでも¥3,000円かかるのに、2時間強の海鳥捜索+発見ナビゲーション、並びに海鳥解説付きで¥7,000円(2014年7月現在)なのだからリーズナブルすぎる価格設定だと思う。


落石ネイチャークルーズ: http://www.ochiishi-cruising.com/

 結果は22日(海霧―晴天うねり3m)23日(海霧―雨うねり2.5m)、24日は撮影目的の乗船客が多い為、自分はキャンセル。25日(晴天・うねり無し)は大成果!結果として乗船した3日間とも狙いのエトピリカにはスーパーガイドの新谷さんのお蔭できちんと遭遇、ラッコやカンムリウミスズメなど珍しい対象にも出遭えてラッキーだった。
根室市観光協会バードウォッチング観光振興アドバイザー 新谷耕司さん・通訳案内士資格者

自分は海に出ていた・・と言っても湘南やハワイの暖かい海ばかりだったし、風速7~8m/sの風が強い日ばかりだった。しかし、道東の海は比べものにならない程冷たい。落ちたらそう長くは持つまい。3日間乗船した内、2日は沖縄方面の台風のうねりが入り、乗客の殆どが船酔い状態で大変気の毒だった。特に22日の雨の日は高いレンズを装着した関西方面からの乗船客はせっかくエトピリカ出現と云う時にも立ち上がれなく可哀相だった。

こういう時は2時間半座らず、立ったまま常に水平線や波の動きを観ながらバランスを取り、片手で船の何処かを掴んでいれば酔い難いはずだ。しかしその状態で目指すエトピリカなどが現れた場合はシャッターを切る間だけ両手を離して両足だけででバランスを取り続ける必要が有る。だからこれに慣れる意味で、1回の出航は練習に費やさなければまともな成果は得られまい。

結論から言えば、自分自身が漁船2時間の揺れる船上からの撮影に慣れる事、そのためのカメラ機材選択、風波でも船が切り裂く波の飛沫が出る為、これを必ず被る際の防御方法など、まず1日は練習と割り切った乗船を覚悟すべきだろう。後の2日間は天候とl霧と波の状態、並びにお目当ての出現確率を考えての保険だ。

いきなり1日だけの予定で行っても、思う通りの撮影が出来ない事だけは言える。海や船に関してある程度の経験がある自分でも、今回3日間で3回乗船する余裕を持ったお蔭で満足のいく成果が得られたと確信している。もちろんガイドさんや船長さんと良くコミュニケーションを取って疑問時効は何でも訊いておくことが非常に大切だ。

この辺りはあくまで乗船者側のリスクなので、エトピリカなど日本における貴重生物に出遭いたいという気持ちと、自分の海に対する経験と体調を天秤に掛けるだけの余裕が欲しい所だ。しかし「せっかく高いお金を出してここまで来たのだから・・」という自己都合の甘い考えの者の場合、大体において何らかのトラブルに成っているようだ。大自然の厳しさと、人間がそれに合わせられる限度は非常に狭い範疇である事を今回も勉強させてもらった。

 落石漁港は根室市内から20km足らず。海岸の崖上を走るラインを20分も運転すると落石漁港に到着する。今の時期出航の2時間前に行って崖沿いや丘の上の草地でノゴマ、シマセンニュウなど本州以南ではなかなか出遭えない野鳥を撮影する事が出来た。要は道東エリアは全体が公園の様なものでそこここに野鳥が一杯いると言っても過言ではない。今回其れに一番驚いた次第。今日は取りあえず落石ネイチャークルーズの概要を紹介しよう.

天然の良港落石漁港にはオオセグロカモメが群れ飛んでいる、繁殖地でもある。

大体朝10時出航12:30帰還が今の定期便、週末は1日2便。船長は超ベテランの現役漁師だ。

国際ネイチャーガイド資格保有者・新谷(にいや)氏の丁寧でサービス精神100%の解説。

舳先に陣取り360度をくまなく捜索しお目当ての海鳥を見つける。

エトピリカ繁殖地のユルリ島の七つ岩

ウミウやヒメウの繁殖地。ユルリ島もモユルリ島も天然記念物で上陸禁止。

初日22日、つがいでモユルリ島上空を飛ぶエトピリカ

このユルリ島。モユルリ島上空を飛ぶエトピリカの撮影はなかなかチャンスは無いが可能だ。

笑顔で戻って来られる乗船客は満足した証拠。南の漁港と異なってあまり魚臭くない。

海霧が当たり前の根室南部海域だが、海霧の日や雨の日は海鳥は割に岸近くに居るものの、一旦晴れると殆ど見通しの良い沖に出てしまうので、逆にクルーズ船の航路上で出遭える種類や個体数は減ってしまう。この辺りは事前の準備50%運が50%だろう。日ごろ自分の行いに精進する事が必要かもしれない。
初日7月22日の出航時は深い海霧に覆われていた。

帰ってくる昼過ぎには根室方面が海霧に覆われていたが落石漁港は晴れあがった。

落石漁港は天然の良港初日の朝8時半の全貌。とても雰囲気が有る。

朝の落石漁港の海霧。低い所は全く視界が効かないだろう。

防波堤の上はオオセグロカモメとウミウで一杯。これも見ごたえがある。

初日の成果含めたレポートは順次アップしよう。