2026年10月26日月曜日

団塊世代のヤマセミ生態画像 新シリーズ #1 Ecological images of the Crested Kingfisher: A Series by a Member of the Baby-Boomer Generation shots– #1

  ネイチャー・フォトに関していろいろな考え方を知った筆者は、決してきれいに撮る事を第一義的目的としていないヤマセミ、カワセミの野生・生態画像シリーズを新たに始めようと思う。

 ・・・と言っても、これから撮影するのではなく2010年から観察し撮り続けた数十万カットの画像の中から選抜シリーズとなる。このシリーズは決して「ヤマセミが居るからその周辺を流して運良く撮れた・・」などというモノではない。

 2010年4月1日(エープリルフール当日の日没後)初期の頃から数日間は調査、調査の連続だった。場所は熊本県人吉市、市内ど真ん中を流れる球磨川の堤防沿い。

 それまで、NHKの「ダーウィンが来た!」で北海道千歳川での嶋田忠さん協力の元、数年かけて撮影したヤマセミの特集を観た程度で生のヤマセミには遭遇したことが無かった。

 2010年になって、その再放送を観た直後何度も通っている八代市のJR八代駅前に在る老舗珈琲店ミックのマスターに「マスター、球磨川にはヤマセミはおらんですか?」と訊いた事から自分の山翡翠(=ヤマセミ)人生が始まったと言って良い。

 ネイチャー・フォトうんぬんで色々な考え方を知ったがあまりに玉石混淆で、テレビのニュースショウでのお笑い芸人的意見・考えを持っている教育者が居たり、皆のお尻を追いかけて真似して撮影するだけの人の意見もあって千差万別。

 筆者はまず撮影する前の観察に非常に時間と手間ヒマを掛けている。野鳥の行動は主に3つの大きな要素が存在すると踏んでいる。

 1に採餌、2に繁殖、3に天敵警戒・回避。

 ヤマセミの場合、観察を続けているとこれが非常に良く判る。常に今目の前にいるヤマセミがいったい何をしようとしているのか?を観察し、その要素を含んだ行動を撮影するのが筆者のベースに在るルーティン。

 これが無ければ、ただ「居た~撮れた!飛んだ~撮れた!」で終わってしまう。ヤマセミの投稿画像の殆どがこれだから、きれいか?きれいではないか?ピントが合っているか否か、の方向へ撮れた写真への評価基準が移ってしまうのだと思う。

 もうこの世界は千歳川にまで移り住んで撮影している嶋田忠さん以上の撮影者は一人もいないと思う。ヤマセミを眼にする回数、撮影できる頻度、累積観察回数で彼を上回れる人は他に居ないだろう?

 しかし熊本の人吉市には20世紀から毎日ヤマセミを観て撮影してこられたベテラン観察・撮影者が2名いらっしゃる。広い球磨川だもの、視ない日は無いという。自宅のテレビアンテナに留まって鳴いているというメールを頂いた事すらある。庭の生垣の柵に留まっていたという写真を送って来た事もある。こういう環境には敵わない。

 だから筆者は通った。10年間で50往復、人吉滞在300日を超える。

 ヤマセミは縄張り意識が非常に強い野生動物。したがって毎回行く都度目にする4つがいは同じファミリーだ。万江川ファミリー、永野川・矢黒崖ファミリー、木山の渕ファミリー、川辺川ファミリー。それぞれ1~2㎞離れて縄張りを形成している。

 観察・撮影チャンスは非常に高い。長い日は日の出から日没時までレンタカーで走り回った事も幾度かある。

 このブログでご紹介するヤマセミの画像はほとんど全てこの撮影行の成果。もちろん地元で長年観察をされている2名の先輩の情報は非常に参考にさせていただいている。矢黒のメスの尾羽が1枚抜けたとか、川辺川のつがいがシラス(火山灰)のカベではなく赤土の壁に穴を掘りはじめたという超ローカルで高精度の情報だ。


 ヤマセミの生態に関して再度そんなシリーズを始めてみようと思う。乞うご期待!

1回目は川辺川でのホバリングからの長距離斜めダイブ。ブラインドも何もない土手道路からの撮影連写。やはりダイブの瞬間は連写でそのシークエンスを残したい。

ホバリング中のカットは7カット存在するがこれが最終前カット

ダイブに入る態勢

降下し始め

高速飛翔

一旦スピードを緩和・調整

最終突入時

ドボン!採餌後はこの続きで・・。