2020年3月25日水曜日

クロツラヘラサギの生態の一部を観察。 This is one of the ecology of the Black face spoonbill.

 今年も熊本県の八代海沿岸には数多くのクロツラヘラサギ(=Black-faced spoonbill、
絶滅危惧IB類 (EN)環境省レッドリスト) が飛来し越冬している。ここまで数多くの個体が日本へ来るようになったのも高野茂樹博士(八代野鳥愛好会主宰・クロツラヘラサギ・ネットワークほか)を中心とする国際的な保護グループの賜物だと思っている。

 不知火海(=八代海)沿岸では流入する各河川の河口部で見られることも多いが、球磨川河口部、鏡川河口部、砂川河口部などでよく見られるようだ。

 今回も人吉のヤマセミ観察行のついでに熊本空港から八代へ向かう途中、不知火海へ流入する一部の河川でクロツラヘラサギを観察できた。

 ご存じのとおり、サギ類はジーッと水面を見続け、瞬時に長いくちばしで水底の魚やモエビなどの生き物を採餌するが、ペリカン目・トキ科のクロツラヘラサギはその英名にもある通りスプーンのようなくちばしに付いているセンサーで水中・泥中の微妙な生物反応を察知、採餌する。見事な復活を遂げているコウノトリと同じだ。
 

こうして長いくちばしを水中に入れて左右に扇状に振りながら餌を探る。

カニや水中生物が多く、大きな魚を獲たのを見たことはまだない。




もちろん警戒心はあるが、人間との共存も熊本県下では大変うまくいっているようた。