2020年1月26日日曜日

団塊世代は、何故だか今になって写真が面白くて仕方がない。続編。 For the baby boomers, there is no choice but to make the photos interesting now. Part 2.

 昨日のブログへのアクセスが急増して、いきなりアクセス(P V)ランキングの3位に登場した。これを打ち終わるころには2位に浮上する勢いだ。昔ビルボードやキャッシュボックスでヒット曲が赤丸急上昇と言うのがあったが、いわばこれだろう。
 しかし、これはこのブログが面白いのではなく、間違いなく佐藤秀明さんという写真家へのアクセスだろうと確信する。

 素人の筆者は、間違っても玄人の写真家さんの写真撮影の技術についてなど判らないが、その撮影の意図、狙いの素晴らしさ、撮影前の注意点・努力については先輩後輩、上下の隔たり無く推察できる。「もしその作品を自分が撮るとしたらどうする?」と自問自答すればいいのだ。

 何を撮るにしても、広告宣伝の世界で言う「5W・1H」はそのまま写真撮影の世界にも言えると思っている。WHO(誰が)WHAT(何を)WHEN(いつ)WHERE(何処で)WHY(なぜ)HOW(どうやって)撮るか・・。これが自分自身ではっきり確立してもいないのに、他力本願で撮影仲間にぞろぞろついて回る撮影愛好者が多すぎないだろうか?
筆者は写真撮影を徒党を組んで行うという行為が信じられない。この画像は写真撮影と言うより主にバードウォッチング目的のグループ。念のため。

 ファインダーを覗いて撮影に集中している時に、横に人はいて欲しくないし、もし居てもすっかり忘れるタイプなので、話しかけられても全く反応しない。と言うより、撮影中の人に話しかけたり傍による・・・という行為ほど、いけない事はないと思うのだ。

 以前、渡良瀬遊水地でも霞ケ浦の猛禽類で有名な葦原でも、撮影中の筆者を判っていて話しかけたり、自分の撮った画像を自慢げに見せようと撮影を邪魔する御仁がいたが、車の県外ナンバーを見ての一種の嫌がらせなのだろう。

 奥日光戦場ヶ原の木道で、大きな三脚を林立させて我が物顔でワイワイ言いながら野鳥を撮るグループなどに遭遇したが、とんでもない事だと思っている。

 話を戻して、佐藤秀明さんの事。

 彼は自分の生い立ちから、なぜ写真家になったかを「僕はこうしてカメラマンになった」と言う本にして出版している。後にも先にも著名な写真家が自分の生い立ちを本にして出している例を他に知らない。

 写真家さんが、「写真」が芸術なのか記録なのか考え方をあれこれを書いたり、撮影紀行文を出版したりするのはよく見かける。しかし、小学校時代から自分がなぜカメラを手にしたのかとか、どういう環境で写真の世界に入り込んだのかを詳しく書いた人を他に知らない。今、じっくりと読み始めているのだが、とても面白い。二度ほど読み終わったらまたこのブログで感想をアップしようと思う。

 なんと偶然、実は筆者も今から5年前、「団塊世代のヤマセミ狂い外伝」という、自分が生まれてから社会に出るまでをブログに書いて週末投稿した。このブログの右の「過去ログ」で2013年12月28日~2014年10月19日の毎週末ごと2日間の投稿記録があるのでご覧いただける。
 更にリクエストに応えてそれをまとめて縦書きのアナログの本にして親類縁者・友達に差し上げて読んで頂いたが、その15年も前に佐藤さんはもっと面白い本を出されていた。この偶然はこの先相当面白い事になりそうだ。

 念のため調べたら、中古市場でも物凄い価格になっている。それだけ興味を持つ人が多く、本そのものが希少なのだろう。もう20年前の本だもの。

 昨日のブログからも言い続けているが、写真撮影は、シャッターを押すまでの事前の行動がとても大事だという事。「偶然撮れた!」などと言う話は信じない事にしている、「偶然撮った!」のだと信じたい。用意周到な準備があったればこそ、附録・オマケが付くのだろう。偶然だけで良い写真を撮られちゃたまらない。

 その意味からすると、佐藤さんのハワイへの思い入れは物凄いものを感ずる。彼の体内の細胞は全て一旦ハワイの水と空気で全とっかえされたのだろう。

 そのほか、「秘境マルケサス諸島」だの「アラスカの奥地」だの「チベットの山奥」だの、日本人がほとんど行かない所へガンガン行っている。
まだじっくりとは見返していないが、この写真集も今や貴重本だ。

かと思えば’60年代後半にはマンハッタンであの世界貿易センタービルが造られる過程をフィルムに収めている。

 体がいくつあっても足りない行動力。タフなのだ。70歳越えて一人でアメ車に乗ってアメリカ大陸50号線を撮りまくるロンサムカウボーイ。その気力、その体力、その胆力。少しでも近づこうと思うが、無理かも知れない。