これが野鳥の世界にも言えるというらしい。もっとも野鳥が商売をするのではなく、野鳥目当てのバーダーが夏の終わりから秋にかけて思う様に野鳥達に出遭えないことを嘆いていう事らしい。
今回の人吉行では、いわゆる夏鳥は徐々に南に去り始め、冬鳥はまだ全然飛来の気配が無い為確かに野鳥たちの種類は少ないと感じた。
迷鳥なのか珍鳥なのか?人吉にとってはあまり記録のない海鳥・クロハラアジサシ3種のどれかに当たる単独飛行に出遭えたりはしているが・・・。
しかしこれらの夏枯れに輪を掛けてヤマセミの姿が見えなかった。
この原因は簡単に判る。アユ釣り太公望の影響だ。釣りが盛んな日本においてもアユの友釣りは伝統的釣り?というより漁で全国的に知られている。
しかしCSの釣り専門番組「釣りヴィジョン」等でも球磨川や川辺川のアユ釣りの放映は見た事が無い。
ビルが立ち並ぶ前でのアユの友釣りは絵に成らないのだろうか?しかし、9月に入ってアユも大きく育ち、大きな囮アユでこれまた大きな鮎を掛けている釣りを何度も見かけた。
朝早くから釣り人が入って居る為、早朝活動するヤマセミたちもいつものポイントに出てこない。ダイブするのに最適な市内の橋のたもとにまで釣り人が早朝から陣取っているので、ヤマセミも姿を現さない。
車で走り回って、やっと3ファミリーの避難先を確認できた。いずれもアユ釣り太公望が入らない支流や山奥の渓流付近だった。ヤマセミ本来の生息場所に一時的に戻っているという感じだろうか?
まあ、毎年繰り返す「お約束」なのだろう。ヤマセミたちにとっても一時的な気分転換にちょうど良いのかもしれない。
普通は9月いっぱいでアユ釣りは禁漁期に入るが、球磨川は年末12月末まで量は可能だ。9月に入り刺し網や他の漁も始まるためますますヤマセミたちは出て来辛いだろうが、逆に一般の釣り人は減るので、10月に入れば戻って来よう。
ホテルや伝統宿の目の前の球磨川にも沢山釣り人が入る人吉市中心部。
ヤマセミのダイブする橋の下にも釣り人が。
川辺川にもたくさん入っていた。
大物だろうか、なかなか一気に引き抜けないで手元まで・・・。
これは23cmくらいで小さい方。
一般の太公望たちが成果を競い合っている。
朝陽の中で収穫の後、網を整備する刺し網漁師。
標高650mの人吉盆地周辺の山岳エリアでヤマセミ。
幅数mの釣り人の入らない支流のまた支流でヤマセミ。
もう少しの辛抱だ!