3年ぶりに規制のないゴールデン・ウイークだからだろうか、東京からの全方向へ分散する高速道路はどこも大渋滞らしい。筆者は渋滞が大嫌いなので連休や週末一般の渋滞が起こらない時間に都心脱出を心掛けてきた。
高速道路渋滞の一方で、計画をしそびれたとか、宿の予約が間に合わなかったとかいろいろな理由で身近な自然環境へ繰り出すファミリーや若者で、都心の緑地帯は何処も人の話し声で一杯だ。
其のせいか都心の森に入っても野鳥の鳴き声が普段より少ない。人間の声が大きいので相対的にそう聴こえるのかも・・。
そんな中、偶然ある森の径で池の端の相当暗い部分で水浴びをする大型の野鳥を発見。カラスだろうと思い不用意に近づいたら暗闇に白いオオタカが見えて慌てた。
ISO感度を上限に近い値で撮影しないと撮れないほどの暗さだったが、何とか木漏れ日が当たる位置に移動してくれて思わぬ「絵」が撮れた。前日、同じく都心の明治神宮へお参りしたご利益に違いないと、また今度お礼詣出に行こうと思う。
3日前再放送されたNHKワイルドライフ スペシャル「ワイルド東京」にも出てきたが、最近東京近郊の緑地帯で盛んにオオタカが繁殖している。目黒の自然教育園では毎日営巣の様子を中継して入り口横のビジターセンターで来園客に映像を見せているほどだ。それ以外のエリアでも営巣情報が行き渡っていて沢山のカメラマンが「ワイルド東京」で報じられている様に三脚を林立させて群がっているようだ。
まるで、芸能人の記者会見のように大砲レンズを付けた三脚が林立している。何かの記念集合写真撮影の逆だ。きっとカメラメーカーはほくそ笑んでいるだろう。
筆者は昨年自主出版した「明治神宮百年の杜・野鳥」にメインで掲載した通り、明治神宮でもオオタカを撮影しているが、目黒の自然教育園や新宿御苑、三鷹の野川流域その他で結構自然体のオオタカに遭遇できている。
主に野鳥の生態を撮影してご紹介しているのがこのブログなのだが、どんな種類でもタダ撮影するがために営巣中の野鳥を追い掛け回すのはあまり好きではない。ある程度予測はしつつも、自分の足で探しあくまで偶然遭遇し、生態の様を収録することに心がけている。今回もそんな感じで「水浴び」という瞬間を切り取れたのがとても嬉しい。
ブラインドに入って待ち続けての成果ではないが、身じろぎせず、動かないで撮影した成果は十分手ごたえを感じた。もう二度とないだろう瞬間に出遭えて達成感は大きかった。