2016年12月3日土曜日

団塊世代が見た世界無形文化遺産と八代妙見祭。 Baby-Boomer think about World Intangible cultural heritage of Yatsushiro Myokensai.

 1960年10月から1962年3月までの短い期間だったが、熊本県八代市で過ごした筆者はその間八代市の東側に連なる山裾にある妙見神社のお祭りに参加したことは一度も無かった。

 それから50年経って、2012年ヤマセミの撮影で人吉へ通う様になった頃、たまたま11月23日に八代海沿岸の野鳥を撮影に行った際、行きつけの八代駅前ミック珈琲店に立ち寄った。そうしたら駅前の通りを馬が走っている場面に遭遇した。

 まだ今のような駅前のロータリーを祭りのスタジアムにしての展開ではなく、なんとなく駅前でもパフォーマンスをしてみようかのノリで行っていたようで、あくまで祭りのメインは水無川上流部、懐良親王(かねながしんのう)御陵の手前の砥崎(とさき)の河原での飾り馬披露と亀蛇(きだ=通称ガメ)のお出ましだった。

 街中の塩屋八幡宮から山裾の妙見神社へ延々と巡行する山車にしても、笠鉾と呼ばれ、上の造りは立派で六角形や五角形の漆塗りの傘屋根を持つ芸術品と言って良いものだが、下は一輪タイヤで何処かユルイ感じの傘鉾だ。

 一言でこの祭りの出し物を説明は難しいので、オフィシャルサイトをご覧頂きたい。熊本県随一の工業都市、八代市にこういう祭りが存在し、なおかつ昔から伝えられてきた事にはまこと敬意を表するしかない。

 八代妙見祭= http://www.myouken.com/

 勿論京都の祇園祭と比較などされては可哀想だが、それなりに参加人数も多い、しっかりとした大祭だ。事前準備や神事には段階プロセスが存在し、各町内会、団体が参加しての伝統行事だ。

 9基の山車(=笠鉾)は勿論「亀蛇」共々メインの主役だが、実はこの八代妙見祭の一方の主役は「馬」だと思っている。
 イタリアなどの祭りで牛を暴走させる祭りがあるが、それにどこか似ている。飾り馬(花馬とも言われる)を神社に奉納するという仕組みで毎年数頭の農耕馬が飾り付けられて引き回される。

 まずは、静かな部分の画像からご紹介!地方色豊かな祭りの臨場感を感じて頂けると嬉しい。
祭りでは紅白餅やお菓子を観客に撒く風習がある。

投げ入れる子供たちは皆笑顔に満ち溢れている。

1年に一度の妙見祭、子供たちにとってはお正月以上の楽しみ。

八代妙見宮の行列

古式ゆかしい行列

普段は何処に隠してあるのかと思う立派な輿等が出てくる。

着物姿の女性群も練り歩く

いよいよ笠鉾のお出まし!八代は海に面しているので恵比寿さんが多い。




迦陵頻伽(かりょうびんが)の笠鉾が最後尾に成るようだ

全部が揃うと結構壮観、後ろの日本製紙(旧十条製紙)が如何にも工業都市の祭りであることを象徴している。八代駅も平屋の50年前と変わらない駅舎だ。続編は勢いのある場面特集で!こうご期待!