2016年10月5日水曜日

団塊世代は封切られたビートルズのドキュメント映画を観て当時を想う。 After watching The Beatles documentary motion picture,baby-boomer think about a lot of memories.

 「EIGHT DAYS A WEEK 」というザ・ビートルズ(=The Beatles)のドキュメンタリー映画が封切られた。Facebook等で繋がっている同世代・団塊世代の仲間も既に観たもの、絶対これから行くという者、数多い。
今回のドキュメンタリー映画 HPから

同じく別バージョン

 殆どの映像がYoutubeや彼らの過去の映画・ドキュメンタリー動画・ビデオなどで既に観たものだったが、中には初めて観る映像や画像も在った。だが時代に忠実に並べて観たのは初めてだったし、意外にも全米進出が思っていたよりずい分後だった事に驚いた。

 1964年2月11日ワシントンDCでのライブなど過去においてはモノクロで音声も良くなかったが、この映画では映像も音声もデジタル合成処理されて非常に高いクオリティを感じた。コンピュータの底力を感じた。

 1964年の2月11日と言えば筆者はまだ世田谷の奥沢中学校の3年生。都立高校の入試本番直前!本来はテレビどころではないが、下宿先の東玉川66番地の親戚の家の居間で、ライブの数日後報道されたNHKのニュースでこの映像を観ている。その時は騒ぎだけを「凄いなー!」と思っただけで、曲のすばらしさにはまだ気が付いていない。英国も米国も、同じ英語圏の西洋・外人・遠い海の向こう・・という認識でごちゃまぜになっていた頃だった。

間違いなく高校受験の真っ最中。NHKのニュースだった様な気がする。

彼等の曲に頭をハンマーで殴られた様な(経験はないが)ショックを受けたのは、団塊世代の誰もが同じかもしれないがPlease Please meを初めて聴いた時だった。カモン!カモン!という掛け合いや、曲の終わりがそれまでのヒット曲、例えばフォーシーズンスの「シェリー」のようにフェードアウトして遠くに消えて行くのではなく、ジャーン!ときちんと終るのにしびれた。

 で、今回のドキュメンタリー映画「EIGHT DAYS A WEEK 」に戻ろう。

 そのほとんどは、団塊世代のビートルズ好きであれば、何らかの形で接した事のある映像や音源だったが、まとめてこうして2時間じっくり見たり聴いたりしたことは無かった。リバプールやロンドンへ行って映画のロケ現場や有名なライブハウス・キャバーンクラブ(オリジナルではないが・・)へ行ったファンも多いだろうが、一般的には此処まで順序立てたドキュメンタリーには接していないと思う。

※キャバーンクラブ(リバプール)1957年1月16日にジャズ・クラブとして開業し、1960年代にはリヴァプールにおけるロックンロール界の中心地となった。ビートルズも活動初期にここで演奏していた。 
1973年3月に閉店した後、1984年4月26日に開業当時のレンガ、設計図を用いて再建、再開されたが、場所は元々の位置の通りを挟んだ向かい側に移った。以上ウイキペディアより出典

 この映画は本編の後に米国ニューヨークにあるシェイ・スタジアム(当時日本ではシェア・スタジアムと言っていた)という野球場でのコンサートのほぼ全編をデジタル合成処理で観て聴くことが出来る。このシェイ・スタジアムのライブとハリウッド・ボウルのライブ音源は1970年代初頭に海賊版レコードで既に手に入れ聴いてはいたが、今回の映画のデジタルマスターは素晴らしい。全然別物に聴こえる。


幾度も色々なライブ時の音源を重ねてデジタル合成しただろうし、更には観客の声を合成上聴きずらい微妙な部分にかぶせる事で、逆に臨場感を増すような演出をしている、その知恵は見事と言わざるを得ない。

 モノクロ映像に着色するなどという事は今や朝飯前?明治時代にすでに人工着色、つまり人着という技法が在ったくらいだからデジタル処理を使えば何という事もないだろう。

 しかし、しかしだ。シェイ・スタジアムの演奏曲目でA Hard Day's Night演奏中ジョージ・ハリソンが、12弦のリッケンバッカーを演奏していたのに、いつの間にか途中でグレッチに替わっていたのは驚いた。ジョンはこの頃黒いリッケンバッカーしか使わないので、ジョージが12弦のリッケンバッカー360/12から演奏中瞬時にグレッチ・テネシアン(現テネシー・ローズ)に持ち替える事など出来っこない事はバンドを一度でもやった事が有る方には解るだろう。

ジョージのこの2台のギターは初期のビートルズにとって必須の画像だ。

筆者は1990年代になってやっと本物を手に入れられた。

ましてやこの映画の観客人の殆どは団塊世代でリアルタイム時代からのビートルズ・ファンだろう?筆者だけではなく誰もが見逃すわけはない。それとも逆にこの部分に関して何か新しい話でもあるのだろうか?

※筆者のビートルズに関する過去ブログはこちらなどを参照いただけると嬉しい。
     http://yamasemiweb.blogspot.jp/2014/10/blog-post_5.html