約1年振りの渡良瀬遊水地だったが、何一つ景色は変わっていなかった。この時期特有の黄色い枯れた葦原が強烈な北西風に波打ちながら揺れているだけで。ハート型の貯水池も真ん中の土手道路の風下側直ぐの所にカモ類が集団で強い風をしのいでいた。
2年前からお世話になっている渡良瀬遊水地湿地資料館は50mほど離れたビルの1階に引っ越していた。2年前、生まれて初めて渡良瀬遊水地を訪れて、この渡良瀬遊水地湿地資料館の女性にハイイロチュウヒの塒入りの場所を教えていただき、その日の夕方教わるままに雄に出遭え撮影出来たのは本当に嬉しかった。
今回は別の女性が野鳥情報が豊富な「体験活動センター・わたらせ」の存在を教えて下さったので、そちらに行って飛来している猛禽類の話などを訊いてみた。年配の白髪頭の方が居ただけだったが「野鳥の情報は入っていない」というまことに冷たい返事だった。今季も既に1月も末だ、冬鳥の猛禽類が居ない訳がなかろう?立派なWEBサイトを開設して遊水地のPRをしているのに現場の担当者がこれでは来訪者は誰も相手にしなくなるだろう。どこかおかしいと思いながら強風の遊水地に出てみた。
たまたま、今まで車を停めた事がない場所で車を停めて360度全方向を見回した時だった。偶然葦原ギリギリをこちらへ飛んでくる白い姿が眼に入った!こんな真昼間にハイイロチュウヒが居る訳無いよな?と思いつつ、いくつかシャッタを切った。今までの塒入りとは違ってピーカン強風の真昼間だ、遠くの景色までしっかり入った画像で撮れていた。「猛禽類情報無いって?居るじゃぁねーか!」と思いつつ、小躍り気味に帰途に着くのだった。二日続けて霞ヶ浦と渡良瀬遊水地でハイイロチュウヒに遭遇出来た!大雪で苦労されている南九州の方々には申し訳無いが、何よりのお年玉だろう。
強い北西風に流されるように左右に大きく振れながら飛んで来た。後ろは日光男体山。
いつもの塒入りとは全然違い非常にアクティブな飛翔だった。
やはり遠くの猛禽類とは違い少し小さめだからだろうか、高高度は飛ばないようだ。
こういったいつもの水平の画像は殆ど無い。
後ろは筑波山。斜めに斜めに流されていき、そのまま南東方向へ消えていった。