2019年1月8日火曜日

そろそろヤマセミも求愛給餌の頃! It is time for Crested kingfisher to start courtship action soon!

 大概の動物は、繁殖期前期には求愛給餌という行動を始める。ニューギニアなど南洋のフウチョウ類は木の枝を組み合わせて小屋を造り、奇妙な求愛スタイルに変身して踊りを踊ったり、あるいは造った小屋の前にキラキラ光るものや人間の捨てたプラコップなどをディスプレイしてメスの気を引くオスなど、NHK日曜日の「ダーウィンが来た!」などでよく観るとおりだ。

 野鳥に限らず、リスやその他の四つ足動物などにもそういった求愛給餌的な気を引く行動(=ディスプレイと言う)が視られることは生物界の常識。我々人間のオスだってティファニーやプラダ、ヴィトン、エルメス等のお店に列を成し、意中の異性の気を引くためにキラキラしたものや高価なバッグをプレゼントしよう?まったくそれと一緒だ。ただ人間にとっての繁殖期は通年365日で、他の動物達のように限定された短い期間ではないという所が大きく違う。

 今日のこのブログは、球磨川の支流部でヤマセミのオスがメスに求愛給餌を行う生態を観察した画像だ。高い所に餌を持ったオスが留まり、それを見たメスが遠くから喜び飛んで来て首をたれながら餌を頂く!典型的な求愛給餌のスタイルだ。ヤマセミだからこそのスタイルなのだろう。メスが首をたれて低い位置でうやうやしく食べ物を頂くなど・・・我が家では過去にも未来にも絶対にありえない生態だ。

餌を咥えたままキャッキャッ♪と鳴きながらメスを呼ぶヤマセミのオス。

「待ってました!」と後ろから飛んできたメス。

オスはわざとすぐさま振り向いて給餌しない。ジラすらしい。

来たのに振り向いてくれないので、激しく鳴いてせかすメス。

オスが振り向いて岩の上から獲物を授与する。


何故かヤマセミのメスは求愛給餌を受ける際に主翼を広げる。巣立った幼鳥が親から給餌を受ける場合もそうなのだが、何か特別な理由があるのだろうか?


餌を受け取ったメスは、感謝を込めてオスに寄り添い餌を飲み込む。

餌を与えて満足そうな左のオス。ご馳走様!と言いつつ「おかわり」と言ったかどうか、よく聴き取れなかったヤマセミのメス。こうして繁殖期の直前一日に数度の求愛給餌が行われるようだ。こうなれば交尾も続いて行われるケースが多い。