昨日12月21日は冬至。ゆず湯に浸かって・・・って?
何故冬至にゆず湯かというと、冬至と湯治の語呂合わせで、冬至から健康・気運が上昇するという事を祈願してゆず湯にたっぷり浸かるという習慣が始まったらしい。柑橘類の種類も量も豊富な熊本県八代市~芦北界隈では世界一大きな晩白柚を風呂に浮かべて入ったりもする。以前日奈久の温泉でこれに入り、内緒で風呂に浮かんでいる小さめのモノを失敬して食べたら結構おいしかった。
http://www.kinasse-yatsushiro.jp/events/detail/43/ 八代市「きなっせやつしろ」
その冬至の昨日は色々なジャンルの撮影で大忙しだった。成果が多くて達成感・満足感は久しぶりに最大限のものだった。具体的に言えば恒例・明治神宮内苑(=御苑)での野鳥撮影。もう一つが397年ぶりに見かけ上の大接近をした木星と土星の天体撮影。
前者は普段からやっている事なので、そう大騒ぎする事ではないが、冬至=真冬に成ったという事で園内の路地にはアオジがチョロチョロ出没してくれた。下手をすると踏んでしまいそうな距離だ。同時に上空にはオオタカ二羽とノスリが旋回、カラスのモビングを受けていた。相変わらず苑内のヤマガラは手の上に乗ってくる。
南池(=なんち)ではカワセミが採餌に何度もダイブしてくれ、薄氷の上をキセキレイが歩き回るという季節ながらの展開をしてくれた。このレポートは画像整理をした後、また次回として、今日のメインはもう一つの野鳥撮影者には専門外の天体ショーの撮影話。
天体撮影に関しては先日のふたご座流星群など、筆者のような天体撮影に関しては専門外で全くの素人でも何とか出来るものもあるが、太陽系の惑星などというジャンルは全く無理だろうと思っていた。
天文ファンは天体望遠鏡に専門の天球の動きを追尾するアタッチメントを付けて撮影するという事を聞いていたし、TVのニュースでも細めのドラム缶のような反射望遠鏡にカメラとノートパソコンを繋いで撮影しているのを観ていたので、自分達には手の届かない領域だと思っていたのだ。
実は土星に関しては25年ほど前接近した際、富士山麓で野鳥観察用の単眼スコープで覗き、特徴的な土星の環が見えて大感激したのだった。その際どんどん土星がスコープの視野から外れていってしまうため、星の動き(=地球の自転速度)の速さも実感したのだった。
それ以来の「覗き」なので、果たして普段ヤマセミや野鳥を撮影している一般的なレンズ(=500㎜f4)で木星と土星の天体ショーをどこまで撮影出来るか全く予想が付かなかった。
で、前日の20日、都心の高層ビルから50~500mmズームにAPSCの一眼レフを付けてテスト撮影してみたのだ。
なんと!おぼろげながら土星の環らしきものが写っているではないか!これは想像以上の驚きだった。天体撮影の機器でなくてもなんとか写るかも知れないぞ?と思い、昨夜より大きく写るだろうと思える自分で持っている最大限の機材で、撮影現場で試行錯誤しながら撮影してみた。どうなるかは、はっきり言って50/50だった。
用意した機材はEF500㎜ f4L ISⅡUSM 、EOS5DMarkⅢ、EOS7DMarkⅡ、EXTENDER EF2✕Ⅲ.以上全てCANON。それに可変ジンバル台座付き三脚。これらを二個のデイパックに載せて2㎞離れたハケの崖上のポイントまでテクテク歩いて行った。
陽は既に落ちて、富士山がくっきり赤黒いシルエットに成っていた。結局エクステンダー使用で1000㎜(EOS5DMarkⅢ)、1600㎜(EOS7DMarkⅡ)の2通りで撮ってみた。結論から言うと、元々大気の揺らぎでボケてしか見えない天体はフルサイズでもAPSCでもあまり変わらないという事の様だ。スローシャッターなのでレリーズを使いたいのだが連写でごまかした。
その結果がこれだ!思いのほかちゃんと撮れていて、なおかつ予想だにしなかった木星の衛星4個(ガリレオ衛星=カリスト、ガニメデ、イオ、エウロパ)までちゃんと写っていたので戻ったパソコンの前で躍り上がってしまった。まあ何でもダメ元でやってみるものだ。当時に素晴らしい成果が上がりこれほど嬉しい事はない。
・・今日はここまで。今夜以降、土星と木星は徐々に離れてはいくものの、しばらくほとんど同じ状況だから、ぜひチャレンジしてみては如何?