その北斎が生きていれば、きっとこの野鳥の色が好きだと言ったに違いない。その名をタゲリという。センスや団扇のようなヒラヒラした感じの主翼なのだが、優雅・・・という言葉が似あう数少ない日本的だと思う。
特にたたんだ時の主翼の一見メタリックで、なおかつ日本画の顔料で着色したような微妙な色は角度によって違って見えるので、一言でタゲリは何色?と訊かれると困ってしまう。
今回は区画整理された農耕地に飛来しているのだが、例年とほぼ同じエリアだ。必ず見張り番が居て、危険が迫るとピーッ!と長く鳴いて皆一斉に飛び立つような感じだ。
今回は今までと少し違い、非常に近距離まで逃げないので、アップの画像が珍しく撮れた。いわゆる筆者があまり好きではない止まった野鳥の画像なのだが、タゲリの採餌時の動きなども子供の頃よくやった缶蹴りの要領で、2~3歩だけ鬼に近づくようなぎこちない動きをする。
農耕地に佇むと保護色になってしまい、なかなか見つけにくい。
こうして、草のない場所でも羽田土を穿って餌を探す。
アップにしてみると、くちばしがシャベルになっているのが判る。
戦いに出る化粧のような顔をしているが、決して好戦的な野鳥には見えない。
向きによって色が出たり出なかったりする。玉虫色?
団扇というか、ヤツガシラのようなヒラヒラした感じで飛ぶ。
今日の夕焼けは非常に綺麗だった。写真の川は球磨川。