最初に観察を始めた緑地の営巣でも、新しく遭遇した営巣地での親鳥も給餌の合間に木の葉を咥えて飛ぶ様子を撮影している。
これが何故なのか?最初理解に苦しんだが、原因が判明した。
ヒナが大きくなるにつれ、親鳥と同じ大きさになるにつれ巣の中で羽ばたいたり給餌の餌を食べる行動で巣自体が緩み・壊れていくのを補強しなければいけないのだと判断した。
2日前の画像を観ていて、巣立ちの準備段階に入ったと思われる最年長のヒナが巣の台座から傍の木の太い枝へ飛び移って、そこで過ごす時間が長くなったのを見て判断したのだが違うだろうか?・・実はこれが違ったのだ。
その後、色々調べた。切り取られた針葉樹の葉先が補強に適すほどの強度がないため考えた結果がダニ取り効果。野鳥にはトリサシダニという寄生虫が多く付く。野鳥が身繕いしている大半はこのダニが痒いのでダニ取りを行っているとみて良い。
檜の葉にはダニが嫌う成分があり、オオタカはそれを知っていてヒナの為に葉先を咥えて持ってきたのではないかと推察する。
ヤマセミやカワセミ、キツツキの仲間はシラスの土壁や古木に掘った穴の中で巣立ち迄過ごすし、お椀のような巣を造るエナガやツリスガラ、メジロなどはその体格に応じた構造なので補強の必要はあまり無いようだ。一方さんざん観察したヤマセミが巣穴に木の葉を咥えて持ち込んだ場面を観た事が無いので、別の方法を取っているのではないかと、これも推察する。
しかし、体重1.4㎏にもなる猛禽類のヒナは巣立ち直前には動きが激しい。それは羽ばたきの練習だったり、兄弟げんかだったり。巣が壊れてヒナが落下しては大ごとだ。
観察を続けていて、なぜ猛禽類が樹の葉を咥えて飛ぶのか?観察3日目で判断した。巣を造る頃はまだ木の葉が生い茂る前なので葉の無い枝で作られるが、5月6月ともなれば木の葉も茂る頃なので木の葉が付いた枝になるのかと思いきや、そうでもないようだ。
2日前オオタカの親が運んだ木の枝が上手く巣に乗らず、はらはらと落ちて来た。これ調べたら針葉樹の枝先だった。巣作りの頃も針葉樹であれば葉が付いていよう?
また別の想像するに、要は巣の木の枝の隙間を覆うため葉の付いた枝を運ぶのではないだろうか?