2025年6月29日日曜日

団塊世代、今年のオオタカ撮影もそろそろお仕舞! その1. Baby boomers me , this year's goshawk photographing is about to come to an end! Part 1.

  もう完全に明けてしまった感のある今年の梅雨。昨日都心を徘徊した疲れと、公園内週末~日曜日の子連れファミリーの嬌声で、落ち着いて終盤にかかったオオタカ営巣の観察は出来まいと撮影行は明日以降にした。

 今日はエアコンを少しかけて、首振りサーキュレータ2機で室内の空気を大循環させながら久しぶりにブログのアップ作業をすることに。

 今年は妙にオオタカにご縁があって、東京の緑地を徘徊していて二ヶ所でオオタカの営巣に遭遇した。野鳥撮影を始めた2006年以来初めての事。

 地元三鷹の野川沿い、早稲田、慶應、学習院など名だたる東京の大学とは違い、外部の一般人を一切立ち入り禁止にして近隣住民から大不評・大ヒンシュクの国際基督教大学構内では、もう10年以上前からオオタカが営巣しているのは判っていたし、野川公園から見える高木に留まるオオタカを幾度も撮影している。幼鳥も撮影しているので繁殖している事は確かだ。

 しかし、より都心に近い緑地で今年二ヶ所もオオタカの営巣を観察、撮影できたのは嬉しい事だった。このブログで前にも書いたが関東平野では神社に在る数本の杉・檜などの針葉樹にオオタカが営巣するのはさほど珍しい事ではないと聞く。

 明治神宮、新宿御苑、目黒の自然教育園、もちろん皇居の森でもオオタカやハイタカが営巣・繁殖しているのは以前から知っていたので、今回それらに遭遇できても何らおかしくはないと思っている。

 あとから遭遇した緑地のオオタカは1週間前の段階で幼鳥は既にバラバラに緑地内に散っており、親鳥からの給餌を個々が待ち受ける状況だった。

Aポイントの幼鳥は3羽ともバラバラに園内に散って親からの給餌を待っていた。

 一方で、最初にヒナも見えない状況で遭遇したBポイントでは2日前の段階で3羽の幼鳥が巣の横に出た太枝にそれぞれが留まり、雁(鷹?)首並べて親の給餌を待つようになっている。羽ばたきはもちろん、枝から枝への飛び移りが頻繁に観られるようになったので、数日でバラバラに個々の行動に移っていくと思われる。

だんだん羽ばたきの回数が増えて

1時間に一度は餌をねだる鳴き声を上げたり、こうして羽ばたき+枝移り。

 しかし筆者は巣の周りで親からの給餌を待つ幼鳥たちの姿や、育っている有様にはあまり興味を感じない。連日通ってくるどこかの野鳥撮影お友達ループがワイワイお喋りをしながらピクニック気分で三脚を連立させ、サロン的に撮影を楽しんでいるのとはいささか趣旨が違う。三脚や一脚で撮影するというのは飛ぶところは撮らないという事なのだろう。

もう一種のピクニックに近い感じ林内の通路に仁王立ちする女性も

オオタカが水浴びに来る場所もグループで移動、しかし一般の通行人は規制できず。

 「野鳥撮影は単独で行うのが当たり前」、という基本中の基本を遵守している筆者は探鳥中~撮影中は常時単独行動で終始無言。

 年間、サーマルに乗って上空へどんどん円を描いて上がっていく姿くらいしか撮影できないオオタカ成鳥の躍動感を、間近な画像として捉えられる最高のタイミングの繁殖期に色々な角度、色々なシチュエーションの姿を捉えるのが毎日楽しくて仕方がない。

 したがって緑地内は走ったり早歩きで移動が多い。緑地内で1日1万歩というのもざら。

 人吉市近郊の球磨川・川辺川で10年間ヤマセミの生態観察をした経験が今回非常に役に立っている事を痛感した。オオタカのあらゆる生態を出来得る限り間近で撮れるという千載一遇のチャンス。まだ整理できたわけではないが、このブログで徐々にご紹介してみたい。暫くの間はYAMASEMI WEB、ではなくGOSHAWK(=OOTAKA) WEBになるかもしれない。

 総集編の最初は、まずどのような画像が一番嬉しかったか・・・のご紹介。営巣のチャンスにしか捉えられない成果をご紹介。

 勿論猛禽類のプロ、年中猛禽類を専門に観察・撮影している研究者の方には遠く及ばないものの、観察していてヤマセミとは違う色々な点が理解できたことは大きな喜びだった。

 またいつか余裕ができたら「東京都のオオタカ」とでも題して限定自費出版してみようかとも思っている。

 で、まず最初に一番嬉しかったのが水飲み・水浴び直後の水路を飛び去るオオタカの姿を連写出来た事だった。周りの皆さん、水浴びや水飲みを間近で撮影するのにご熱心だったが、筆者的には普段上空を舞う猛禽類が非常に警戒する、間近での飛翔撮影が出来れば最高だと思っていた所、数日前それが叶った!

 例によってしげしげと睨まれたが、もう10日以上観察し続けているのでレンズを通して筆者の事は認識しているかも。しかしこうした水飲み・水浴びシーンは都心の緑地で過去数度遭遇して撮影できているので、個人的にはあまり興味がない。

余裕で警戒感はさほど感じられなかった

しかし、グループさんのレンズの横並びには非常に気を尖らせていたようだ・・。

いつになくジーッとしていたが飛ぶ!という直感で構えた瞬間飛びあがり、

こういった瞬間はヤマセミ観察10年間の成果だろう、自分の体が直感で反応した。

数回観察した水浴び時と同じ方向へ飛び出した!ここまでは合成しても重なりが大きいので単発画像でご紹介するしかない。

あらかじめ連写の方向と幅をシミュレーションしていた通り飛んでくれた。

 それを合成してみた。人吉のヤマセミの生態画像資料制作でさんざん行った方法。
これを撮るのに4~5回現場で検証・シミュレーションを行った。上から見下ろしで撮れた。猛禽類を上から見下ろしてその飛翔シーンを撮れるのは滅多にない事。

 もうこの後の幼鳥はバラバラに行動するだろうし、親の給餌も一羽づつ個別に与えると思うのでどういう生態を撮れるか不明だが、あと数日通ってみようと思う。