中でも、奥日光戦場ヶ原のノビタキとの違いは?という方もいらしたので「いずれも他の野鳥程は縄張り争いが無いように感ずる。」と申し上げた。同時に秋の渡りの直前は同じ湿地の中の低灌木に2~3羽のノビタキが留まり、上空の羽虫を狙ってフライングキャッチの基地にしているとも申し上げた。
ノビタキを沢山撮影するにはこの時期が一番よかろうとも・・・。渡りの準備で目いっぱい採餌して「食い溜め」するのだろう。春先は繁殖前なので同じ採餌でも営巣の縄張り争い、カップリングの争いなどで移動が目まぐるしく、慣れないと撮影は難しいかもしれないとも申し上げた。少しでもお役に立つと嬉しい。
今日は霧ヶ峰の高層湿原八島湿原に限った「ノビタキのいる風景・背景」画像をご紹介。撮影における被写界深度やAFが反応し易いし難いなど含めて筆者の経験値をご紹介したい。お断りしておくがあくまで我流のモノの考えで実地上の例なので、より高度の撮影をされる方は無視されたい。
基本的に八島湿原の駐車場から車山のアンテナに向かって木道を進むと考えての解説としたい。早朝は真冬だと正面からの太陽。真夏だと左方向からの陽の光となる。従って冬に近い場合は一旦スピードを上げて木道を進み、ヒュッテみさやまへのシカ防止柵辺りまで言って折り返しながら太陽を背にして撮影がお勧め。勿論行きにノビタキや他の野鳥の居るエリアを確認しておくことをお薦めする。
霧が掛かった日の行きの図、左手が湿原。
戻る際の図、今度は左右が逆になる。
時には樹林帯で樹のテッペンに居たりする。
樹林帯では意外に近くに来てくれる。
まだ虫が飛ばない早朝は地上の虫を狙ってダイブする事が多い。
留まっている所と背景が離れている場合はAFは効きやすい。
しかし、草原の草の中の一つに留まっている場合は、AFが色々被写体を拾ってしまい、オート機構が迷ってしまいなかなかピントが合わない。
その中での飛翔シーンはさらに難しい。
草原の草の中での地上に降りての採餌シーン。空中のフライングキャッチとは全然違う世界。
草原の中での動きを観察すると実に幅広いノビタキの生態が観られて非常に面白い。ただ、「アッ!ノビタキだ!」パシャでは本当の野鳥観察撮影ではないと思っている。勿論、人それぞれなので他を否定したりすることはしない。