野生の本能はまことに不思議なものだ。繁殖のために合体するにしても野生の本能が熟していないとどんなに仲良いつがいでも、物凄い拒否の仕方をする。これはオスがメスに迫ってもメスがオスに迫っても同じ結果だ。
ヤマセミの場合は12月から1月にかけてはメスの方がオスに交尾を迫る事が多い。この辺りは筆者が2013年に出版したヤマセミの生態写真集「川辺川・球磨川流域の山翡翠」のp95~p101「Chapter 5」を観て頂けると良く判ろう。このURLを開いて右下の次のページへで閲覧可能。
※ http://www.yamasemi.org/report_chapter_5/ch4a.html
このヤマセミの場合は出来上がったメスが、オスに交尾を迫っているのだが、霧ヶ峰のノビタキの場合は逆だった。
一旦数秒間は静かだったオスだが・・・。
再び本能がアプローチを促したのだろうか?
メスを説得にはいったようだ。
野鳥も鳴き声で説得したりできるのだろうかと思いつつ・・。
再びオスが舞い上がりメスに迫った。
しかし、再びメスの頑なな拒否姿勢に在ってしまう。
捨て台詞を吐いたか否か知らないが、
一旦遠くへ離れていくオスだった。
暫くしてグライダー場のすぐ傍の草原に一羽のオスのノビタキが・・。しかしこれが先程の個体かどうかは判らない。