2014年9月1日月曜日

道東探鳥ツアー その5.野鳥も多いけれど、常に鹿とクマに注意って・・本当だった!

 中標津から根室へ向かう国道沿いも、釧路と根室を結ぶ国道44号線も道路の至る所に大きく「鹿注意!」と描いてある。それ以外にも「この先鹿横断注意」と書かれた立て看板がやたらと立っている。
 実際今回5泊で道東を移動中、3回ほど鹿が道路を横切ったのを目撃している。80Km近いスピードで走っていてカーブで突然飛び出された、らまず大破するだろう。道東に関しては、どこに集中しているとか言うものでもなく、いずれの場所にも居ると覚悟が必要なようだ。
 ヒグマに関しても堂等。今回根室付近の長節湖に探鳥に行こうと思ったら進入禁止だった。ヒグマが居るから立ち入り禁止だと言う。

 1979年頃、八戸から苫小牧までフェリーに乗り、苫小牧で自転車を組み立てて、苫小牧ー札幌ー岩内町ー洞爺湖町ー大沼ー函館コースを回った。この際各地に黄色い看板にクマの絵が描いてあり、赤い字で熊出没、クマに注意!と書いてあった。最初は観光用の看板かと思っていたら、支笏湖から札幌へ抜ける裏道でパトカーに呼び止められ、キツク注意された。北海道外の人間は野生動物の怖さを知らない。ぜひ注意されたい。

 エゾ鹿という動物は奈良公園で、観光客からお辞儀をしながら鹿煎餅をもらっている可愛い鹿とは似ても似付かぬ大きな動物だ。下手をすると馬程の大きさに見える。サホロスキー場でのスノーボード国際大会の下見で、秋の雪の無い時期にジープでコースを回ったときの事。スキー場関係者がいきなり大声で「皆さん早く車に入ってください!」と真剣な声で叫んだ。何事かと思ったら、しばらくして大きなエゾ鹿の群れ20頭ほど、地響きを立ててゲレンデコースを横切っていった。

 こういう話を聴いていたので、春国岱に行った時も自分以外誰一人居ない広い景色にヒグマの予感がして、あまり奥へは行けなかった。特に木道を歩いて森林部へ入るときには、目を凝らして耳をそばだてて、全方向にアンテナをめぐらせて歩いたので非常に疲れた。

 基本的にヒグマは雑食だが、ツキノワグマとは異なり、鹿や小動物を襲い食す。時には人間を襲って食べる事もあるというので要注意だ。満腹状態であっても繁殖期で、ヒグマのほうが危険を感じれば襲ってくるだろう。本州のツキノワグマとはケタが違う。

 ヒグマから比べればツキノワグマは温厚で大きさも半分以下。志賀高原と野沢温泉村の裏道で2度ほどツキノワグマに出遭った事があるが、目を離さずジーっと視線を外さなかったので、向こうのほうで去っていった。もちろん筆者自身、背中には汗びっしょりかいていた。それ以外は奥日光戦場ヶ原でも尾瀬でも幸運なことに出遭っていない。野鳥を追ってレンズ越しに被写体を見ているときが一番危ないようだ。
道東は道路の至る所に看板が出ている。

実際、親子が道路を横切る事が多い。真ん中につっ立って居る事もある。


雌と子供の小さな群れ、オスは雌の1.5倍に感ずる。180kgもある大鹿も居る。

野付半島に居た繁殖期の子供たち

野付半島を走り回るエゾ鹿の母子の群れ。