昨日のこのブログ、あるいは「肥薩線復旧に関するシリーズ投稿」で、簡単に陳情するだけで肥薩線が復旧すると思うのは甘い!とレポートしたが、地元メディアの方も同じような考えをされているようで安心した。
更に、もっと驚かされたのが今朝の読売新聞の記事だ。今度は広告ではなく記事でおせちのデータが筆者の思惑・予想以上のスピードで進んでいることを報じている。
あまりのタイミングの凄さに驚くばかり。コロナ禍のなか、記事のタイトル通り今度の正月は外出は減り、こたつは無くとも昭和時代の「寝正月」が復活するような予感がする。一時期報道された「高齢者が重症化しやすい・・。」の影響で団塊世代含めて60歳以上は年末のお節料理食材買い出しや明けての初詣も遠征はしまい。その代わり自宅巣ごもりの影響で「保存食・おせち・果物・お菓子」の類が大量に集中して売れそうな気がする。
実は此処に人吉・球磨~八代・芦北のビジネスチャンスが存在する様な気がする。
筆者は以前から団塊世代含めて子育てが終わった高齢者夫婦の食生活に関してレポートをして来た。その中で「高齢者お二人様専用のおせち料理」を提案したことがある。
簡単に言えば、高級な伝統工芸、あるいは天然木材で造られた優れた「重箱」三段に夫婦二人分の量に見合ったおせち料理を詰めて届けると言うものだ。一番上は生鮮・新鮮食材で生に近く保存がきかないもの。二段目は三日間ほどは冬の常温で保存できるもの。三段目は一週間は保存の利く食材(加工品も含む)。勿論、冷蔵庫に入れさえすれば二段目以降は十日間は持つような内容で構成する・・・と言うものだった。
箱代が掛かるので初年度は多少値が張るが、団塊世代など高齢者世代はこの手の意味ある消費には躊躇しないのではないだろうか?
重箱は正月明けに提供するお店で保管管理し、次の年のお節料理を届ける際に「箱代」を引いた金額で販売する…と言うものだ。
ましてや、現在はコロナ禍で自粛が続く時、この半年旅行などでお金を使わない分、多少高価でも「希少価値・限定何個」の持つ魅力は、団塊世代特有の「優越感」をくすぐる意味で当たりそうな気がするが如何?
で、ここからが肝心な部分になるが、此の「戦略的おせちのお重」の中身は、人吉・球磨~八代・芦北エリア全体から得られる球磨川流域の「天然・自然食材」だけで構成するのだ。販売ターゲットは基本的にまず熊本県内、あるいは九州圏内で陸送でその日に配達できるエリアに限る事にする。
最近流行りの百貨店のおせちがほとんど冷凍で暮れの30日に届くのに比べると遥かに新鮮で希少価値のあるおせち料理に成ろう。東京赤坂の老舗寿司店「有職」の粽寿司も生ものなのでネットで申し込んでも、1日で届く保証のない関西以遠からは注文に応じていない。
この、「販売エリアを限る、ネットでも簡単に買えない・・」と言う枯渇条件は口コミ効果をものすごくくすぐる。「其処へ行かないと手に入らない」という「条件」はネットで簡単にモノが手に入る時代の現在、相当な訴求パワーなのだ。実は人吉・球磨エリアへ観光客を呼びこむヒントも肥薩線復旧と共にこの「其処へ行かねば手に入らない」の中に隠されている。
筆者は料理人ではないし、決して食通グルメでもない。ヤマセミを観察撮影していて三日三晩コンビニ飯でも全然平気な人間なのでおせちの中身に関しては偉そうなことは言えないが、あえて、例えば・・・のノリで中身の例をここに列挙してみたい。
とりあえず県南・八代・芦北~人吉・球磨エリアで~手に入る地物・山海の美味しいもの、一般的にはなかなか手に入らないもの・・で出来そうなおせちの中身を中心に書いてみた。
➀ 芦北の足赤海老の料理(大)二匹。
② 芦北の太刀魚の料理+かまぼこなど練り物。
③ 不知火海のタコ・イカ・貝類(とこぶし、しったか、コガニ等=生・煮物・処理物)
④ おせち伝統食材(くわい、黒豆、紅白なます、栗キントン、酢レンコン)
⑤ 伊達巻(地鶏卵)
⑥ 鮎の甘露煮・田作り
⑦ 不知火海小魚の田作り
⑧ 球磨川の青海苔
⑨ 人吉のニンニク・キクラゲ
⑩ 人吉の天日干し切干し大根
⑪ 別梱包で人吉盆地の漬物類
⑫ 別梱包で刺身の柵(内容はその時期・その日の水揚げ物)
これだけでも相当地物おせちに成る。PR如何では「地物・天然もの・生もの」の訴求力は相当高いものが在ろう。ましてや希少価値の持つ「魅力」は相当効果が在ると思うが如何?
食材に関しては、その道の生産プロの方々と消費者側の意見聴取が不可欠だと思う。
おせち料理一つで地域活性化、球磨川が結ぶ食材産地の川上~川下、一つの考え方だろうと思う。