2020年9月7日月曜日

緊急投稿!球磨川沿いの肥薩線の復旧を考える。その9.  Consider restoration of the Hisatsu Line along the Kuma River. Vol 9.

  台風10号は事前の気象庁・国土交通省の合同警戒記者会見その他TVなどを通じての相当な事前警戒呼びかけのおかげで、今朝9月7日朝7時の段階ではまだ直接的犠牲者は出ていないようだ。梅雨末期の豪雨とは質も違う台風だが、事前の注意準備でこれだけ「結果」が違うというのは驚きに値する。

鹿児島テレビの画面から

 長崎県では野鳥の撮影で数度訪れた長崎の野母崎で凄い風が吹いたようだ。https://news.yahoo.co.jp/articles/866bdd16abebeff05a4ee03c352bbfae640ab6c7

 この野母崎は長崎市内から南西へ進んだ突先だ。春先には珍しい渡鳥が羽を休めたりする場所として野鳥ファンには有名な場所。軍艦島も間近に見える。

タイワンハクセキレイ。

胸の黒い帯がくちばしの下まで続くのが特徴。

ろうそく岩

軍艦島

 直前の昨日、今まで避難など一度もしたことの無い方々もそれぞれ避難所へ行ったため、コロナ禍でいつもの半数以下の定員に制限した避難所では、入れず溢れてしまうような状態が全国で目立ったとメディア報道があった。

 そんな中、車が洪水で水没するのを避ける為立体駐車場が無料開放したり、人吉では筆者の定宿「華の荘」が部屋は満員だが宴会場を開放するなど、民間の「好意・善意」で被害を最低限に防げている様だ。「華の荘」は支配人の中根さんの臨機応変の判断なのだろうが、いつも通りの人柄が反映された感じだ。

 こうやって、自然の脅威に対する人間の予備・予知力が研ぎ澄まされればある程度の被害は避けられるのだ。今回の人吉の件にしても7月の豪雨災害の経験があればこそ。洪水に関しても自分では災害を避ける努力は何もせず、浸水したり家財道具が流された結果、即ダムが在れば防げただの、国や県は二度とこうならない様にしろ等騒ぐことが如何にピント外れか良く判った台風10号だ。

 関東地方も、昨日から天気はめまぐるしく変わり、カーッと晴れたかと思うと、突然土砂降りに成ったり、超巨大な積乱雲が幾つも出来たりで、ここ数日南の島のような天気だ。

 

 週が変わって、シリーズの続き 「人吉温泉に関しての考え方」

➀ 人吉温泉に関しての考え方(その2.)

 人吉温泉に関して二日前土曜日に一般的な、すべての宿に関して言える内容を投稿した。料理やもてなしに関してだが、料理の量に関して昨日もTVで今の観光地の宿は料理が多すぎる、もったいない、残した後は廃棄するのだから世界中で問題になり始めている「食品ロス」問題に大きく関与する事になる。

https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201303/4.html#:~:text=1%EF%BC%8E

https://ideasforgood.jp/issue/food-waste/

https://www.tenpo.biz/tentsu/entry/2018/03/30/150000

 下手をすれば、今後プラスティックゴミの問題と同等の社会問題になるのではないかと筆者は視ている。政府広報その他に出ている数値はコンビニの弁当残や各家庭ごみが多い様だが、今メディアが注目しているのは「贅沢に見せる多すぎる御馳走たち」という切り口で、温泉旅館のパンフレットに所狭しと並ぶ皿数の多い料理合戦をやり玉にあげ始めている。

 此処でヒントとしての実例をご紹介。

 ある温泉旅館の思い切った高齢者用の夕食戦略。永年老舗旅館という事で固定客が多い中部山岳甲信越エリアの宿の話。

 贔屓客だからこそ出来る話かもしれないが、事前のコミュニケーションで夕食をいくつかの選択肢から選べるという本来の「おもてなし」を実践しているのだ。

 そこは事前の受付時に、到着時間や出立時間の確認と同時に、夕食を皿数の多い従来型のスタイルが良いか、山女もしくは岩魚の塩焼き・甘露煮主体の料理、もしくは天然鰻の蒲焼、肉系であれば地鶏(名古屋コーチン)のコース、鹿・猪などのジビエ料理の中から選べるようにしたところ大好評で継続中だという。勿論常に5種類も選択肢がある訳ではなく、2~3種類が通常で、早い者勝ちで有る事、変更は受けられない。もし気が変わったらノーマルの標準夕食になるとの了解を事前に取るとの事。上手く行っているのらしい。

 中禅寺金谷ホテルのディナーでも数種類の中から選べるという事。一度行ってみたい・・料金が折り合えばだが。

 この手のもてなしをする宿は、特に高齢者のカップルや女子会に好評で、口コミ効果でなじみ客の友人が列をなしているという。量はちょうど良く、残すことが無いので高齢者自身にとっても別の意味での「完食できた!」という満足感を得られるのだという。宿では量が足りなくないか幾度もその場でお客に確認して、追加の料理(料金不要)を出すようにしているとの事だが、めったにないとの事。

 ある意味、「タダなら食べなきゃ損じゃないか」と思うような客は決して上客ではないという事だろう。老舗としていつまでも品位を保っている宿の経営者の顧客管理は皆が予想するよりはるかにしっかりとしている。筆者の厳しい経験値からすると人吉市内では残念ながら現在は数軒しかそういう「宿」は無いと思う。

 勿論、観光バスに観光客を満載した、修学旅行のような旅行代理店のコース旅を受ける団体旅館では難しいと思う。

 しかし10部屋程度の宿であれば面倒くさがらずに試しにやってみると良いのではないだろうか。客の質と年齢層を理解し、宿泊施設としてどのような方向性でこの先地元旅館群の中で生き残っていくべきか考える時期に来ているのではないだろうか?

 一方で・・。

  先日の投稿で、都会の高齢者たちは殆ど腰の不具合や床からの立ち上がりに難が在るので、殆どが毎日日常はベッドでの生活だと書いた。

 高齢者施設で毎日布団を敷いて寝起きさせている所はまずない。なおかつ首都圏などの一般的な生活空間は殆どがマンションやアパートだ。高い旅行費用を払って幾度も観光へ行ける人はその殆どがベッド生活で日常を送っている。

 そんな中、温泉宿で昔ながらの布団を敷いて寝て・・はそろそろ考えた方が良い時代に入ってきている。優れた老舗和式旅館の殆どは近年間違いなくベッド寝室を増やしている。実際、客の身になって考えれば判ってもらえるのではないだろうか?

 「うちは昔ながらの日本の生活を売りにしてます・・。」などと言うのは今や言い訳にしか聞こえない。

こうした高いセンスの老舗「宿」には滅多に出会えないが、感性の鋭い人には最高。

 団塊世代の筆者は日の出から日没まで車で人吉市内外を巡回し、足で歩いてヤマセミの生態を追っているので、どんなに気が若くても宿に戻ればバタンキュー!の状態だ。なおかつ夜はその日撮影した画像のチェックとこのブログへの投稿を打ち込まねばならない。ネット環境とデスクもしくはテーブルは必須なのだ。

 そういう訳で和式旅館も数度宿泊したが、ベッドにすぐ倒れこめる宿、ネット環境のある宿、テーブルのある宿、など条件がいくつかあるのでなかなか定宿にはなりにくい。そうなるとどうしても駐車場が広いホテル形式に成ってしまう。筆者が「華の荘」を愛用し続ける理由はコスト面含めてそこにある。

 和式旅館で朝7時頃になると「失礼しまーす!」の一声でづかづか部屋に従業員さんが床上げに入ってくるようなことは、今やもう無いとは思うが、もし在るのであれば完全に失格だ。

 今は令和の時代、「うちへお泊りであればうちのやり方でお願いします・・・」という昭和は遠くなりにけりなのだ。そんなことやっていて「おもてなし」はないだろう。

 超強力台風が過ぎようとしている。九州地方の無事を祈りつつ、このブログ次の準備に入ろうと思う。                  今日は此処まで。