今までの認識からすれば、フクロウは夜間大きな眼を見開き獲物を追い求め、高い樹上から音もなく舞い降りて獲物に覆いかぶさり仕留める・・・・だったのだが、今回は真昼間、せいぜい高さ2mの低い木の枝から真下の獲物にダイブして仕留めていた。非常にラッキーだったと思うが、意外にフクロウも昼間から採餌する事も多いのかもしれない。
今回はシラカバ、ダケカンバ、カラマツなどの樹林帯、下はクマザサで一面覆われた山奥での観察・撮影だったし、500mf4レンズを手持ちだったので正直体力勝負だった。 どれほど一脚が欲しかったか!腰には短くして差していたのだが、いつ行動に出るか判らなかったのでそのまま粘ったのが功を奏した。やはり自然相手の撮影には日頃の体力・スタミナ強化が不可欠と再確認した次第。今年でとうとう70歳の大台に乗るが、団塊世代未だ頑張らねば・・。
話はフクロウに戻って、ダイブの距離も人間の背の高さほど?だったし多少の枝かぶりもあるが、逆にこの程度で済んで助かっている。現場をご覧に成ったらまず普通の方は諦めると思う木々の隙間からの撮影だった。距離6~70mは離れているが、さすが人間の数十倍の視力を持つフクロウ、こちらの存在に気が付いた途端、餌をつかんで森の奥へ飛び去ってしまった。
最初に発見したのはこの状態だった。肉眼で一体なんだろうあれは?状態だった。
暫く判らなかったが、一瞬ダイブ仕掛けて止めた際にひょっとしてフクロウか?と思った。少し前に大草原を飛び回って小鳥を追いかけていた個体かどうか判らないが、距離にして500m離れてはいないのでそうかもしれない。フクロウの生息密度はそれほど多くはあるまいと思う。
そうして約40秒後、ダイブに入った!
1DxのAFが不調で5DMarkⅢだったので秒間コマ数が少なくダイブの瞬間はこの1カットのみ。高低差も無いので1Dxでもせいぜい2カットが良い所だろう。しかし羽を広げた大きさに驚かされた。
覆いかぶさった瞬間だとは思うが、この後クマザサの茂みに消えた。
再び上がって来た時のカット。この場面ではすでにネズミを咥えている。
咥えた餌を大きな横枝の上に運んだ瞬間、ギロッとこちらを視たその眼はどう猛さを残したハンターの怖い眼だった。
この後食事の様子やこちらを伺う様子、餌を掴んで飛び去る様子はまた次回、こうご期待だ。