2019年12月19日木曜日

阿蘇の外輪山で猛禽類のハンティング その2. ハヤブサ. Hunting of rapttors at outer ring mountain of Mt.Aso. Part2. The Peregrine Falcon.

 今回の7日間の熊本県内滞在中、実はヤマセミに遭遇している延べ時間よりハヤブサに遭遇している合計時間の方が長かったような気がする。

 出遭った個体数はヤマセミが4羽。ハヤブサは6個体に上る。特に阿蘇山外輪山で遭遇した3羽同時のハヤブサは印象深い。ハヤブサが複数で飛ぶシーンは初めて見た。

 しかも、サーマルで3羽のハヤブサが一斉に上空を舞い、そのうち一羽が急降下しながら500mほど離れた草原へ矢のように突っ込んでいく様を見た時には、ハヤブサという野鳥の持つ野性味を非常に強く感じた。

 最初はこうだ。薄い火口原の霧に浮かぶ阿蘇の五岳をコンデジで撮影中の事。ピヨピヨ鳴く声が聴こえた。最初は何の声だか判別できずに完全逆光の東方向を見ていたら割に尾の長い翼も鋭角な三羽の野鳥が阿蘇山の方へ幾度も周回しながら移動するのを肉眼で見ていた。で、「なんだろう?ヒヨドリではないし・・・」と双眼鏡で観たら猛禽類であることが一瞬にして判った。

 「まさか猛禽類が3羽で仲良く飛ぶか?」と思いつつ500㎜f4レンズを手持ちで追いかけた。しかしサーマルに乗ってどんどん上昇し3羽はバラバラになって旋回を始めるだけだった。

 しばらく一羽毎に頭上に来た時シャッターを押したが、そのうちの一羽がスーッと急降下し外輪山周回道路を超えて携帯電話のアンテナに留まった。まずは此処までの説明画像から始めよう。
早朝、南阿蘇休暇村の部屋から、頂上付近がたった30秒間だけ真っ赤に染まった瞬間!

其の90分後には根子岳の東側を抜けて、こうして逆側の外輪山の縁にいた。

まさかハヤブサが三羽とは思いもよらない。後ろは根子岳。








風は真北からの強い風だったので、ランディングは風上に体を預けながらだった。

この個体はアンテナ塔にしばらく留まっていた。これからしばらくハヤブサたちとの時間を過ごしたのだが、観察するととても面白い生態が見えてきた。生の「ダーウィンが来た!」そのものだった。