2019年12月7日土曜日

団塊世代は思う。地球環境保全・自然保護って言うは簡単!行うはとても大変! Conserving the global environment and protecting nature is easy! But It's really hard to do it!

 先日夕方、野川流域をいつものように中3日ほどでスローランニングをしていた。長くて10㎞、短くても6㎞ほどは流すのだが、行きに野川の水際で見かけた白いサギが、帰りにも全く同じ場所に突っ立ったまま動いていなかった。

 筆者はこのいつものランニング時も背負ったデイパックにコンデジを入れている。猛禽類が上空を舞ったり、旅鳥の通過に遭遇したりすることも多いので、あくまで記録用に持って走っているのだ。

 このおかげで、野川で初めてのクイナとの遭遇、同じくシマアジ(鳥です!)との遭遇時に画像記録できたのだ。今回も「動かないサギ」を記録しようと近寄って、声を掛けても、傍で手をたたいても全然動かない。一時は弁慶の大往生ではないが、立ったまま死んでしまっているのかと思ったほど。その状態でまず撮影したら黄色いくちばしのダイサギだった。
近寄るまではうずくまったままなので、コサギか別種か判別不能だった。

 実際は生きていて、触ろうとしたらやっと飛んで幅1.5mの野川の対岸へ移動したが、ペシャっとつぶれたように羽を広げたままうつ伏せになったままだった。
 いつもならクルブシほどの水位なので歩いて渡るのだが、今年は大雨の影響かいまだに水量が多い野川なので、すぐそばの橋を対岸へ渡った。

 そうして、うつ伏せのダイサギの傍に寄り、着ていた黒いヤッケを脱いで、頭から被せ眼が見えないようにした。
 経験上野鳥は目を覆うと静かになるのを知っていたので、その通りにして抱きかかえ、野川公園の自然観察センターへ持ち込んだ。以前2度ほど怪我をしたゴイサギなどを同様にして確保し運び込んでいる。

 本来、自然の生き物は多少の事ではそのまま放って置くのが一番良いのだが、この野川沿いは犬の散歩をする人が多く、中にはリードを外して散歩する不心得者も多い。
 同時に野川自然観察園の入り口付近には野良猫が多く、餌やり婆が出没するので負傷した野鳥を放っておくと、まずこれら野良猫やハクビシンの餌食にされてしまうのだ。

野川自然観察センター自体の入り口。

 なぜかこの自然観察園の入り口付近には野良猫が多い。理由は餌やり婆の存在。此の入り口は自然観察センターから見える至近距離にありながら、なぜ職員が排除しないのか不思議でしょうがない。今回のダイサギの怪我の原因がこの餌付けされた野良猫では無いという証拠は何処にも無い。

 この野川土手道は子供連れのファミリーの散歩も多く、子供たちがそういう残酷な状態を目撃すると、一緒にいる親もきちんと説明や教育など出来ないと思うので、あまり良いことではないと思い、怪我をした野鳥は、鳥インフルや毒で不審な死に方をしたと想像される場合を除いて、此処のセンターへ運び込んでいる。

 しかし、5~6名の見物同行者(後をついてきた人々)と共にセンターへ入ったものの、「土日は多摩の保護センターがお休みで・・・」と、持ち込まれても困るような、職員のオロオロする反応だった。
野川公園の自然観察センターの館内で状況説明をした。

 とにかく段ボール箱に入れて暗い所へ運び、興奮させないようにしてもらった。そこから先は東京都の行政の末端である「野川公園の自然観察センター」の処置・対応に任せたが、その後どうなったのか確認はしていない。翌々日の月曜日まで生きていられたなら、多摩の保護センターとかいう場所に運び込んだのだろか?

 足が完全に折れてはいたが、添え木をして治療すれば回復はそう難しいことではないと思われる。主翼がダメージを受けて飛べない場合や首が折れていたりすれば無理だが・・・。こういう場合、北海道釧路の「猛禽類医学研究所」の斎藤慶輔氏だったら一発で処置して命を助けてくれるだろう。彼はなんと筆者自宅に一番近いJR武蔵境駅横の「日本獣医生命科学大学=旧日本獣医畜産大学」卒業者だ。
「猛禽類医学研究所の斎藤慶輔氏」
https://www.facebook.com/keisuke.saito.79556000/about?lst=100006252721455%3A100002110023662%3A1575675999

 野川センターの職員が、多摩センターが開いていないとか言っていたが、吉祥寺に行けば「井の頭文化園」の動物園があって多くの鳥類を飼っているから、鳥類系に詳しいの獣医ぐらいいるだろう?何と14歳の生存記録を持ったヤマセミも居るくらいなのだから・・・。車で運べば20分も掛かるまい?

 さらには土日やってないとか言わない、先ほどのJR武蔵境駅横の「日本獣医生命科学大学=旧日本獣医畜産大学」へ持ち込めば、生きていても死んでしまってもそれなりに役に立つのではなかろうか?こういったところの知恵が行政関係者には無いのだ。

 このあたりの、対応を東京都なり、野川公園事務所はどう考えているのだろう?ここにはこんな野鳥が住んでいます!などの自然教育や情報公開PRは結構一生懸命するのに、そこに住んでいる野生動物がケガをした場合の処置・対応が、あまりにお粗末で情けない。

 小泉進次郎環境大臣に言いたい!セクシーだの、30年後僕は幾つに成るんだろうなどの話題作り、マスコミサービスも良いが、まず目の前の国民の前で怪我した野鳥のレスキューも出来ないで何が自然環境保全だ?

 勿論、小泉新環境大臣には今回の事に関して直接的な責任は無いだろう。しかし奥方になった滝川クリステルさんが訴えている自然保護テーマをご存じだろうか?北海道の猛禽類が鉛弾で撃ち殺された動物(害獣?)を食べることによる、鉛の毒での脳障害や死亡事故を防ごうという活動の事は小泉大臣よくご存じのようだ。

 人気の彼が動くことで、メディア・マスコミの眼がが向くのであれば、地元の人々の行動にも繋がるに違いない。生き物に対する間違った保護や餌やりを是正するのは細かいことの積み重ねだろうと思う。この件はもう少しこの後追及していきたいと思う。

 しかし、武蔵野の野川で犬の散歩をリード外して行う馬鹿供のおかげで襲われ、死んだり怪我する野鳥(サギ類が多い)が多い事実。野放しの野良猫に餌をやり続ける餌やり婆たちの排除・規制など、もう少し足元の一般的なエリアの自然保護に関して目を向けて欲しい所だ。

 野川沿いにはうるさいカラス除けの小屋があるが、猫に関してそういう対処はできないものか?このまま野川流域の野鳥たちの危機を放置するのが野川公園観察センターの考え方なのか?
 
 筆者は昨年「野川流域の野鳥」という写真集を2冊このセンターに蔵書の一部に加えて欲しいと進呈したばかりだ。その野鳥たちを保護する活動を少しでも前向きに考えて頂けると嬉しいが如何だろう?
野川に生息する野鳥のうち、普段あまり目につかない種を中心に掲載したもの。
今後CanonのPHOTOPRESSO で公開予定。