ヤマセミとカワセミは同族だし、生息エリアもほぼ同じ、生態も非常に似ているのでその戦いのあり様もこれまた非常によく似ている。
オオワシとオジロワシが同族で、雪原で仲良く並んでいる画像を最近キャノンのPHOTOPRESSO という自費出版公開サイトにアップしたが、いずれヤマセミ・カワセミの同じようなものもアップしようと考えている。
で、今回のカワセミの闘いは正確には初めての撮影だったが、ヤマセミとなるとさすがに10年間の間に3~4度バトルの場面に遭遇しているので画像は多い。近いものもあれば遠いものもある。
とりあえず今回は、厳冬期1月22日の球磨川本流での闘いの数カットをご紹介。2年前ヤマセミが人吉市の「市の鳥」に追加制定された事を記念して自費出版した写真集「人吉市の山翡翠」に掲載したものも含めて未発表カットもご紹介しようと思う。
すでに短い冬の陽が傾いた頃の出来事なので、色的には少し微妙だが闘いの凄まじさは見て頂けよう。
こういった繁殖期の争いや求愛行動の際は、人間が傍にいて見ていようが夢中なのでよほどのことが無い限り「見てんじゃねーよ!」とか言って行動を中断する事は少ないと思われる。あくまで自分の経験値からくるものだが・・・。
これも、川幅の広い球磨川の事だし、川沿いに車の通れる堤防道路が存在するからこそ収録できるという人吉市ならではの「好条件」が非常に幸いしている。両サイドに樹木が生い茂る狭い川幅の山奥の川でブラインドに入って、観察撮影するスタイルの方法ではなかなか難しいのではないだろうか?
採餌や営巣の場所と異なって、縄張り争いはいつどこで発生するか、予測は不可能だ。
突っかかって最初はくちばし同士の噛み合いになるのが普通だ。
しかし幾度か水中にもつれ合って落下した後には、こうした相手の喉に噛みつく事も!
「イテテテ、お前それは反則技だろ!?」とかいう声が聴こえた気がした。
かと思うと、相手の小さな足(合̪趾足=ごうしそく)に噛みつく事も。
このまま再び水中に没し、幾度もこれを繰り返す。
視ている方も熱が入るので、寒さは感じない。ヤマセミも興奮、撮る方も興奮だ!