現場で観察撮影していると一日中観ていても飽きないのだが、他人が撮影した他画像をネット上で観るだけだと臨場感もないし、こういう場合はNHKやBBCの動画の方がはるかに臨場感ある映像でヤマセミを理解できるはずだ。
その意味からすれば、NHKの自然モノの映像収録は相当大変だろうと察する。高校生の頃はこの手の自然ドキュメンタリー番組を製作する仕事につきたくて仕方がなかった。特に南米のアマゾンやインディオの村など未開拓地(当時の話)へランクルやジープで分け入って映像収録をするのが夢だった。
しかし、片目の視力が先天性弱視の為0.08しかないので、もう一つの憧れだったパイロットや船乗りの方向性も諦め、60歳を超えて今やっと片目でも画像が撮れる写真の世界を楽しんでいるといった具合だ。
毎年、ヤマセミ繁殖期の高速飛翔訓練を撮影してきたが、だんだん慣れや経験値からの先読みのお陰で素晴らしいチャンスを得られるようになってきた。
今回にも増して来年は更にいい場面に出遭いたいと思う。
実はこれは一連の連写の最後の方のカットだ。此処へ至るまでの親子の連動飛翔が素晴らしい!
最初は遠くからこちらへ向かう一羽のヤマセミだと思った。
三脚に乗せたカメラで待ち受けても、まず捉えられない瞬間だった。どうやって此処までピタッと寄り添えるのか不思議だ。
野鳥の飛翔やホタルの点滅は良くシンクロすると言われるが、此処まで呼吸が合いながら高速で飛ぶのも滅多に観られるシーンではない。
川幅の広い球磨川ならではの生態だろう。各支流部では見られない。
良く観察していなければ、これがヤマセミ♀親の♀幼鳥に対する飛翔訓練だとは思わないかもしれない。