幾度もご紹介した通り、今回はさるメディアの人吉市におけるヤマセミと鮎漁師さんの関わり合いを取材・収録するサポートをしながらのヤマセミ観察ならびに撮影だったので、収録中は自分自身の撮影は一切出来ずアドバイス・サポートに徹していた。
短い収録期間中、撮影クルーが効率よくヤマセミに出遭えるよう、直前調査と随時出現状況を携帯電話で情報を伝えるという三日半だった。
撮影クルーが仕事を開始する10月27日の前日まで二日間事前調査を行いながらヤマセミを撮影したのが、数少ない自分自身の観察・撮影機会だった。実は最終日10月31日の午前中にも4時間ほどそのチャンスがあったのだが、皮肉な事に撮影した画像データを見る限りその撮影クルーの居ない期間がやはり一番ヤマセミに遭遇できているという結果だった。
理由は幾つかあるが、番組構成上欲しい場面を頭に描いてのシーン探しと単純にヤマセミの行動を予測して出没する場所を予測し出遭う事をまず重要視するのとの違いだろうか?一人で動き回って居る時は予測した場所で随分と数多く今回も遭遇しているのだが、収録スタッフと一緒の場合はなかなか思うように出て来てくれない。なかなか辛いものがあった。
自然動物相手の収録は、事前のシナリオ通りに被写体に出遭えるなどしょせん無理な話で、撮れた映像を組み立ててストーリーを後付けするしかないだろうと思う。特に警戒心が強く本来山奥に居るヤマセミの特異な人吉在住個体の市内での行動を狙うにしても、少なくても1年間は撮り溜めた動画を編集しない限り難しいと思う。
基本的に自然物相手に収録した映像は回した尺の3~5%程度しか使えないのが普通だと聞いている。今回の収録も確実に撮れている漁師さんや地元のヤマセミ愛好者の映像に比べヤマセミ自体の映像はなかなか難しいと心配している。
しかし今回クルーに付き合って市内を幾度も行ったり来たりしていると「新庄さんですか?」とか「あのヤマセミ・ブログの方でしょうか?」と声を掛けてくださる方が結構いらして、恐縮してしまった。
皆さんカメラを持ってヤマセミに中心に色々な野鳥を撮影されているのだろうが、良い写真が撮れていると嬉しいのだが。
中でも八代から来られた方で、たたみネット21の南さんは人吉まで来て初めてヤマセミを観て、初めて撮影出来たと喜ばれていたのでこちらも大変嬉しかった。ヤマセミの輪が広がるとブロガーとしても大変嬉しい。
と、いう訳で、今日はまだまだ画像を精査できていないので、10月25日、撮影クルーがまだ来ていない時点で6カ所で遭遇できたヤマセミの画像中心にアップしたい。
この赤い橋のエリアのつがいは、幸運にも此処1週間は毎日朝8時頃決まって此の架線で羽根休めをしてくれた。しかしこの側では採餌ダイブはついぞ目に出来なかった。
何だか見ていて体操の内村航平選手を想い出してしまった。
球磨川に棲むヤマセミが他のエリアと多少生態が違うのが、この激流の多い環境だろうか?
長く追ったので、同じ様に見えるだろうが背景の波で違いがお判りいただけよう。
このエリアはサギ類とカワウのコラボレーションで魚の囲み漁を観る事が出来る。今年も数日に一度、野鳥たちの年次総会のような形で会合が行われていた。