2015年12月15日火曜日

ミヤコドリを初めて視た。Oystercatchers it was the first time seeing .

 ミヤコドリは、在原業平の「伊勢物語」に出てくる。「名にしおわば、いざ事問はむ 都鳥 我が想う人は 在りや亡しやと」と詠われているが、これがミヤコドリ科のミヤコドリなのか、ユリカモメなのか?よく判っていない。その後、1965年になって「都鳥=都の鳥」ということから、ユリカモメが1965年に東京都の鳥に指定されている。 
 文献によると、京都が都だった時代には京都にユリカモメは来ていないそうだ。嵐山で観光客の投げるパンに群がるユリカモメを見たら昔の都人達は腰を抜かすかもしれない。こういった話は楽しい。 
 筆者はじつは水鳥に関しては誠に恥ずかしい限りで、知識が大変乏しい。水鳥に接する環境に居ないのでチャンスが少ないのが一番の理由だろう。もちろんそんな中でミヤコドリは一度も今まで視た事がなかった。
 
 今回人吉撮影行の最終日、人吉から熊本空港へ行く途中、球磨川河口部でクロツラヘラサギに挨拶しようと立ち寄ったら満潮に近く、なおかつ前川河口部が護岸工事中だったため水鳥が別のエリアに固まっているのを発見。堤防沿いに車を走らせたら、中州に色々な野鳥が動物園状態で混在していた。その中に一羽だけミヤコドリを発見!生まれてはじめての遭遇が出来た。 その後オニアジサシという珍しい野鳥も飛んできて、同じフレームに入ってくれた。こちらは実際は3羽来ているらしかったが一羽しか出遭えなかった。しかしすぐ傍の道路上で空港へ急ぎ走らせた車の前面の電線に一羽留まっていた。勿論こちらの撮影は不可能だ
球磨川支流の河口部砂洲に集う水鳥たち。

くちばしの赤いのがミヤコドリ

最終的には右の方にやはりくちばしの赤いオニアジサシが飛来した。


 12月上旬人吉エリアの球磨川に居たオオハクチョウの姿が消えた。そうしたら今朝の熊本日日新聞に熊本港近くに現れたオオハクチョウが紹介されたという情報を頂いた。人吉にいたつがいが飛んで行ったのか確証はないが、絶対にそうではない、まったく別の個体だという確証もない。空を飛ぶオオハクチョウにしてみれば人吉市ー熊本港間60km弱は大した距離ではないだろう。兵庫県の豊岡から出て南九州を飛びまわるコウノトリの行動範囲とスピードを考えれば、ごく普通の事だから。きっと同じく人吉に飛来した珍鳥3羽もどこかに移動したのだろう、目撃情報が無くなって1週間が経つ。

下の人吉にいたオオハクチョウに比べると、首周りなどやや太った感じだが、顔付きはそれぞれ非常に良く似ている。

12月29日人吉で撮影したオオハクチョウ。この時はある理由で熊本日日新聞には載らず、人吉新聞には載った。