やたらと、雄の若鳥(エクリプス?)が雌らしき別の個体を追いまわしているのだ。撮影は最初眼の前のヤマセミを撮影していた為、騒がしさに気が付いたのは追い回し始めて少し経った頃だったと思う。
幾度か流れの速い瀬の部分をグルグル追いまわす感じで、メスと思われる一羽を追いかけ、時々重なるように見えるまで接近しつつ、ヒラリと体をかわされ水没する様子が見て取れた。ヤマセミもオシドリも年明け直前のこの時期次の繁殖期へ向かってペアリングのような行動、つまり繁殖のパートナーを決めるプレゼンテーションのような行動を取る事が知られており、こちらも静止画や動画で収録している。ヤマセミの場合は求愛給餌のような行動、あるいは雌が雄に近づこうとしてオスが逃げ回るような行動。オシドリの場合は一羽の雌をめぐって雄がさかんにデモンストレーションする、つまりディスプレイを見せる現象だ。
残念ながら、まだまったく生態を知らないコウライアイサだが、ひょっとするとこの行動はそのディスプレーに近いものかもしれない。そうではないという証拠・データでもあれば良いのだが、観察している限りではそう見えてもおかしくなかった。「初めて視たくせに決め付けるんじゃない!」とお叱りを受けそうなので、「実はそうではない、こうなのだ」という確たる解説をいただけるのであれば是非勉強させていただきたい。小雨が降っていて実に撮影に苦労する状況だったが何とか生態観察・証拠写真としては意味があるようにおもう。
その場合は是非 http://yamasemi.org/contact_us.html からよろしくお願いしたい。
縦方向なので距離感が無いが、一番左が真ん中に覆いかぶさろうとしているように見える。
で、その直後右に体をかわした真ん中にフェイント掛けられ水没したように見える。
その後怒った雄が雌を追いかけ始めた。
右の逃げる雌を追って、半分飛びながら雄が追いかけるように見える。
気づいた雌がスピードを上げ・・・。
2羽揃って右の葦原に消えていった。
これが繁殖期の前哨戦かもしれないが、そうでないかもしれない。私の野鳥観察の大先輩は数年前別の場所で完全なコウライアイサの交尾の模様を撮影されているので、その気配やプロセスを次回訪問時に是非ご教授願おうと思っている。
この行動は観察中一度しか視られなかった。もう少し近くで撮影出来れば、それと眼の前のヤマセミに気をとられず、最初から事の次第を視られれれば良かったのだが、逃したチャンスは大きかった。