一昨日強風の上野恩賜公園不忍池でウミネコの繁殖行動の一端に接する事が出来た。
他のウミネコなりユリカモメは低気圧通過後の強風で不忍池の貸しボートも全面休止の中、ほとんどが地べたや裏返しのボートの上で羽を畳んで強風に耐えていたが、あるウミネコのカップルだけは活発に動いていた。
筆者は昔から撮影していても太古の恐竜の様に「動くものに目が行く」タイプなので、どうしてもこの二羽のウミネコに目が行ってしまった。
最初二羽がお互い向かい合ってお辞儀をしていた、何度も「よろしくね?」みたいな感じが読み取れるしぐさだった。
そのうち上を向いて二羽がくちばし同士をぶつける様子が見て取れた。良く判らないが北海道釧路湿原のタンチョウのダンスに近いものだろうか?
あまり他の野鳥でこの手を観たことが無かったので、しばらく魅入ってしまった。
男(=オス)と女(=メス)が繁殖行動に勤しみ子孫を残す「生き物として最大の義務」を放棄し始め、それも自由、多様性だ・・などと言う動物学的に言えば信じられない事を始めてしまった人間・人類。
もう人類このまま行けば、先は滅亡しかないかもしれない・・・と不安に思う中、野生動物本来の正しい本能が羨ましくも思える一瞬だった。
まだ不忍池の北側のこのエリアはブランケで風が弱いものの夏羽になったユリカモメも飛ばずに、こうしてうずくまって時たま吹く強風を避けていた。
観光客からパンくずを貰うユリカモメも強風下
盛んにお辞儀をする二羽のウミネコ
片方が上向いて声を上げると
相方も同じ仕草で合わせて声を上げていた
くちばしをぶつけ合い
お辞儀と上向きを繰り返す
ずーっとやっていた。