2024年4月24日水曜日

穴掘り作業途中のヤマセミ採餌シーン The Crested kingfisher foraging scene between digging a hole.

  昨日のシラスの壁の柔らかさを御覧になったろうか?

 あの柔らかさであれば、2~3日で巣穴は掘れるのではないか?と思われるかもしれないが、実際は飛びながら壁にアタックし、安定した巣穴を掘るのは容易ではないようだ。

 あまりに穴掘りに夢中になり、そーっと近づく四つ足の肉食獣に気が付かないとヤラレテしまう。同時にハヤブサやオオタカの様な猛禽類に襲われることもあるだろう。

 テンやイタチが意外に人吉の崖沿いに生息している。これは2014年の5月、約1か月間ヤマセミの営巣繁殖を車の中から毎朝日の出前から観察していて幾度も巣穴の下を行きかうテンやイタチを目撃・撮影しているので間違いない。

 きわめて清潔を保つ野鳥類がくちばしに泥や砂が付いたまま長い時間放っておくことは無い。水に入り身づくろいを盛んにする。普通の野鳥は浅い水たまりでバシャバシャ水浴びをするが、ヤマセミやカワセミはもちろんいつもの様に水中にダイブを繰り返して一気に身を清める。

 今日の画像は、そうした水浴びを終えて奇麗になった体でダイブして獲った獲物を丸のみするまでの接近画像。川辺川での撮影。もう2年間も観察している個体で地元の観察者の間では「川辺川太郎」と呼ばれている胸のさび色が非常にはっきりとしたオス。

採餌してわざわざ見せびらかすように傍の岩まで来てくれた

一旦、途中の岩に留まって、すぐに更に近づいてきた。


明らかに撮影者を意識している。

撮影者の方を向いて大きな獲物を誇る様なしぐさに見えて仕方がない。

頭から丸呑みして、10分程度居ただろうか。こうして間近で採餌を観察できるのもヤマセミの生息密度が高い人吉市界隈の自然が素晴らしい事と、ブラインドなどを使わず数日通い時間をかけてヤマセミとの距離を縮める方法で接した事が功を奏するのだと思っている。