2023年6月3日土曜日

団塊世代は初めてホタルの撮影にチャレンジしてみた! その1. Baby boomers tried at first photo-shooting fireflies ! Part 1.

  昨日今日の大雨の前に、東京都郊外・一級河川支流部でホタルの撮影に初めてチャレンジしてみた。この大雨で川が増水しホタルが流されいなくなってしまうのではないだろうかという不安から3日間同じ場所に通ってみたもの。

 よくあるホタルの名所にワンワンに飛んでいる写真は全て合成で、広告宣伝に釣られて行ってみるとあまりのホタルの密度の低さに「騙された!」と思う話を良く聞いていたので、ある程度のホタル画像と現場の実態の差イメージは出来ていた。

 最近フォトコンテストで夏の花火大会の多重露光(=合成)の作品をよく見かけるが、実際とはあまりにかけ離れた画像だ。これと同じで、凄さを強調する手法を使っていかにもホタルが滅茶苦茶乱舞しているように見せているのだが、筆者は嫌らしくて好きではない。

 そこには、単なる「わ~ホタルだ!綺麗ねー!」以上の感動は見いだせない気がする。まあ人それぞれだから、どーでも良いのだが?

 筆者は野鳥の生態研究を続けているので、どうしても同じ目線でホタルを観てしまう。

 今回のホタル観察撮影は、それなりに3日間通った成果は出たように思う。

 まずは昼間のホタルから・・。

 調べたらなんと日本には10種以上のホタルが居て、水生のホタルはゲンジボタルとヘイケボタルだけ、後はみな陸生のホタルらしい。数が多いヒメボタルなども陸生で、その他は南西諸島に多い様だ。

 一番有名なゲンジボタルの光る長さは関東が長く(4秒間隔で1~2秒点灯)関西が短い(2秒間隔で一瞬点灯)、しかし自分の眼で観察して撮影してみると、点滅ではなく点灯しっぱなしの個体(メス)も多く、一般的に簡単に書かれているホタルの生態とはずいぶん違う様子を観察できた。これはちょっと驚きだった。

 3日間通ってみて、観光写真の様な合成はしないで5~6秒バルブ開放で色々撮ってみた。15年ほど前、NHKで放送されて大騒ぎになった千葉の大原や、日本で一番先に光りだす熊本の芦北町のホタル名所で撮影した事があったが、碌な知識もなく撮影したものだから、ほとんど何も写っていなかった。(※三脚使用せず)

 で、今回はきちんと天体撮影のように基本をネットで調べてやってみた。

 まずは昼間のホタルから・・。現場の河川は両岸に護岸の土手が無い自然環境の小川で、桑の木がたくさん生えている。此の桑の実が今鈴生りで採集する人も多い。筆者も実は此の桑の実を採集に行って川面の近くの実を採った際に気が付いたのが葉の裏にジーッとしているホタルだったのだ。実はこれを見つけたことから今回のホタル撮影へつながったという偶然が存在する。

 つまり桑の実を採りに行かなかったら、ホタルの存在にも気が付かなかっただろうし、3日間も通う事にはならなかった。 

採取した桑の実

実をすりつぶして絞る

サイダーを加えて桑の実サイダー、美味しい。



外国人の親子はビニール傘でうまい採取をしていた。熟れた実しか落ちない。

丁寧に手摘みを楽しむ人も多い。

水は極めて綺麗な小川だ

桑の葉の裏に居たのを見つけた最初の画像

実は、これがホタルだと直ぐに気が付いたのは、昭和33年北九州・小倉の紫川上流・菅生附近で蛍狩りをした際の記憶が残っていたからで、子供の頃のこういった体験は非常に重要だと再確認した次第。

立派なゲンジボタルだった。

その日の夜行ってみて最初に撮れた画像がこちら。浅い川の真ん中に長靴を履いて三脚使用で撮影したホタルの飛翔!
見物人もけっこういたが、蛍は桑の木の葉の下暗闇の部分に集中して飛んでいた。