今月5月もいよいよ今日は31日、最終日だ。先月4月25日と今月5月初日のこのブログで詳細をご紹介した通り、尊敬し、やること成す事の1/100でも学べればと思っている佐藤秀明さんから「一緒にやろうよ!」と誘われた「野川の写真展」の準備が大詰めに掛かっている。
https://yamasemiweb.blogspot.com/2023/04/i-got-close-to-kingfisher-for-first.html
https://yamasemiweb.blogspot.com/2023/05/baby-boomers-are-busy-preparing-for.html
実は、当初筆者が勝手に自分で考えていた「野川の野鳥」の写真から全然視点の違う野鳥の画像に全面変更するのに2週間以上掛かってしまった。
最初は、三鷹~調布に生息するオオタカ、ハイタカ、ノスリ、ハヤブサ、ツミ・・などの猛禽類に間近で頻繁に出遭えるという利点を生かした画像をメインに考えていた。
同時に、誰もがいつでも観られるカワセミの生態、特に飛翔を切り取った「その瞬間!」的な画像などを中心に選んでいた。ブームでカワセミを追いかける野鳥撮影家の方々が三脚に乗せて撮影していては絶対に撮れない「瞬間」の画像を一生懸命選んでいたのだ。
また、大都会・東京を流れる一般河川では珍しい、年に一度遭えるか否かの・出遭い難い野鳥(ホトトギス、カッコウ、キビタキ、ルリビタキ、タシギ、ヒガラ、ミソサザイなど)のバーダー(=野鳥撮影の愛好者たち)が喜びそうな画像を候補に考えていたのだが・・。
幾度も打ち合わせを繰り返すうちに、総合プロデューサーである佐藤さんのコンセプトは、もっと身近な野川を楽しみ愛している地元・流域の人々の視点で切り取った「素晴らしい野川の自然と佇まい」である事に気が付き、筆者が考えていた野鳥写真の殆どの候補を入れ替えたのだった。
その瞬間は、メールで送られてきた写真展の案内状に使用する佐藤さんの写真を見た時だった。筆者は声も出なかった。同時にその晩はさっさと寝て翌日急遽作業に取り掛かった。
この時の様子は何度も思い出す。4月25日のブログに書いたとおりだ、繰り返す。
「夜11時過ぎに届いたメールに添付された画像を見て、ショックのあまりその晩はもう何も考えずにさっさと寝ちまった。
写真家さん(=佐藤さん)の送ってきた画像は、例えていうならば「古伊万里の逸品」だった。品格、趣、訴えるもの、全てが明確。自分で写真を撮らない人でも「いいなぁ・・。」となる写真だ。
それに対して筆者が考えていた「案内状用の画像」はいわばトイザらスで売っているカラフルなレゴのプラスチック製のおもちゃみたいなものだ。もうとにかく「が~ん!」である。」
この世に写真道(あるいは・学)・・なるものがあるとすれば、残念ながら筆者は全く写真撮影に関して今まで専門的な事を勉強してこなかった。すべて実務上の経験値(もちろん失敗が多いのだが)で今に至っている。
さらに野鳥撮影と言っても、ヤマセミという希少種を中心とした野鳥の生態を狭い範疇で撮り続けてきたのだ。
したがって露出やピントより生態のある瞬間、まだ誰も知らない一瞬のシャッターチャンスを逃さない(=当然動いている)を切り取る証拠写真的な撮影しか知らなかった。
したがって今回の写真展に使える画像は自分ではとても選べず、最初は数千点、のちに絞り込んだ200点ほどの候補から佐藤さんに25点ほどを選んで頂くことにした。
基本的条件は野川の水面が写っている画像、川自体は写っていなくとも「あっ!此処知ってる、あそこだ!」と野川をいつも散歩されている方々の共感を得られるような「野鳥写真・生き物写真」に絞られると思う。
勿論、写真展のメインは佐藤秀明さんが出品される「鋭い眼・視点と他に類を見ない感性・センス」の作品群だ。今まで佐藤さんが出したどの写真集にも無い、身近でありながら、野川にこんな素晴らしい所が在るのだ!という目からウロコの作品群に成る。
佐藤秀明さん= https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E8%97%A4%E7%A7%80%E6%98%8E_(%E5%86%99%E7%9C%9F%E5%AE%B6)
特に自分で数多く写真撮影する人々にとってはものすごく勉強になる作品ばかりだ。これまでの佐藤さんの写真集のように、北極、アラスカやユーコン川、ニューヨークやポリネシア、カイバル峠、キルギス、シルクロード、オアフのノースショア、マウイ島へ行かずとも、国内だけ、あるいは調布の野川を巡回して写真撮影を楽しむ方々にとってはもの凄い教科書に成ると信ずる。
とにかく年中やたらアクティブに足と車で移動し、シャッターチャンスを狙う、被写体のジャンルが非常に広いのが佐藤さんだ。多分プロの写真家さんの中では群を抜いていると思う。
今回の調布の写真展では、著名な写真家さんを写真雑誌や写真展で見て真似るだけでは決して追いつかない「撮る迄のプロセス、視点、事前の予備調査」の大切さを学べると思う。
筆者などは毎回圧倒されっぱなし。自分は年齢的には5歳ほど後輩なのに、その行動力・行動範囲に及ばないというのが日常いつも悔しい思いとして存在する。