2020年12月17日木曜日

作り始めて16年目の今年も干し柿を6個もメジロに突かれた。This year, the 16th year since I started making dried persimmons, six of them struck by the Japanese white eye.

  筆者は2005年頃から自宅二階のベランダで干し柿を造っている。黒くならないように、カビが生えないように試行錯誤しながらやっと狙った柿色を保った干し柿が出来るように成ってまだ数年。

 個人的には子供のころから天日干しの干し柿が大好きなのと、最近知った話で渋柿に含まれるカテキン(茶葉も同様)が医学的に免疫強化、抗癌性、抗菌性に富んでいる事や、なんと新型コロナウイルスを死滅させる効果が非常に高い証拠データまで出ているという事で、ますます精が出ている。

 しかし毎年メジロに作りかけの干し柿を食われる被害が止まない。5年前から鳥除けネットをかけて被害は極端に減ったが、それでも網の隙間から入り込むメジロが後を絶たない。どうやら近所中のメジロはこの時期の干し柿づくりを皆知っているらしい。

 結局鳥除け網の隙間をぬって入った入ったメジロを一昨年も2羽捕まえた。で、熟しすぎて皮を剥けなかった渋柿を餌用に別の所において、メジロの吊るし柿ネットへの侵入を避ける事とした。それでもハチドリのように飛びながら網の目の外側から柿を突いたり、信じられないような行動をするメジロだった。しぶといというか、狡猾というか・・自然の凄さを感じた。

 15年以上に及ぶ干し柿作りは、例年主に九州産、特に熊本の豊野の柿、八女・黒木の渋柿を使用している。これは干し始めの頃の三鷹・武蔵野の気温や天候に関係がある。

 一日の最高気温が15℃を下回るようになる12月初旬、晴れが続くように成ってから干さないと、雨に濡れたり高温でカビが発生したりする。日本海側産(熊本県も同様)干し柿で硫黄で燻蒸したりせず天然天日干しの良い色のモノが出来にくいのはこれらの晴天不足・雨・湿気の多さが理由だと思っている。

 で、関東が干し柿に適した気象状況になる12月初旬に良い状況の渋柿が収穫されるのが九州エリアとなる訳だ。東北などの柿は11月中旬には熟れてしまう。柿は熟れる過程を止めるには冷蔵保存で少しは可能だが、鮮度は落ちる。やはり木から収穫して1週間以内が最適のような気がする。

 しかし今年九州の柿は裏年(柿は1年置きに豊作と不作を繰り返す)に当たる上、夏季の九州豪雨で九州産は殆ど手に入らない。これを見越して四国産の西条柿を仕入れた。四方向に溝がある独特の柿で剥き難い事この上ないが品物は非常に良い。最初から身の部分が柿色なので上がりも綺麗だ。

 これを剥いて干したのだが、案の定メジロに6個もやられてしまった。しばらくは悪戯の激しいメジロの特集でもしようかと思う。最終的には9個もやられてしまったが、どうやらネットの外側からヒヨドリが二羽での連携プレーで残りの3個を食ったようだ。来年は相当念入りな鳥除け対策が必要と思われる。反省しきり。

干し柿作りの道具は準備が肝心。

皮むきはIKEA のポテト・スキンピラーが最高に便利。

今年は少ないので振り分けで二個掛け。通常は1本の紐に4個掛ける。

カビの発生防止で10秒間煮沸する。2週間目には35度のアルコールを噴霧する。


12日間晴れて気温が下がったので今年の条件は最高。

窓の内側からネットの中にいるメジロを発見!

いつの間にか隙間から入り込んで柿を突く。2個やられてしまった。

メジロにやられた柿はこうなってしまう!

手当たり次第に突くのではなく、集中して狙ったものだけ何度も食べるようだ。

余程熟れた柿が好きなのだろうか?このほかヒヨドリ、シジュウカラが来る。

熟れすぎた渋柿を別に置くとそちらに集中して、メジロは干し柿に来ない。

干し始めて12日目の干し柿、渋みも取れて食べられなくもないが・・・。

柔らかくなったものから揉んで完成を速成する。

 最終的に野鳥はアルコールに弱く、すぐ酩酊する様なので、35度のホワイトリカーを噴霧、消毒をしたらそれ以降来なくなった。おとりのグズ柿にもたっぷりかけておいたら、一度来て多量に食べたまま、それ以降今現在メジロが来なくなっている。