理由ははっきりとしている。全国でただ一か所、奇跡的に都市の街中ど真ん中で飛び交うヤマセミを観ることが出来るのが此処人吉市なのだ。
その人吉市において、願いの中心人物は街のど真ん中を流れる球磨川の土手沿いにお住いの生粋の人吉っ子、古江之人氏(1936年生まれ)だ。
古江さんは20世紀の頃から球磨川流域の野鳥観察を続けておられ、学術的にも非常に貴重な野鳥生態観察・撮影をされている方だ。定点観察の詳しい野鳥観察記録本も出版されている。
筆者が2010年最初にヤマセミを生で目視した日、宿泊した宿のフロントに広げられていた「人吉の野鳥観察マップ」の制作者でもあり、筆者の人吉における野鳥観察の大師匠だ。2010年以降、事在る毎にこの「ヤマセミを是非人吉の鳥に!」を具体化したいという話が少しずつ進んできて、筆者も微力ながら遠くから応援して来たが、ついにこの度有志の想いがまとまり、一つの具体的な動きに成った。
今から4年前の2013年の愛鳥週間の地元新聞にその途中経過とも思える取材記事が掲載されている。
地元の人吉新聞の記事。写真は中心的に運動を進めてこられた古江さん。
このヤマセミの魅力は、その警戒心の強さ、縄張りを守る為の闘争心の強さ、豪快にダイブして泳ぐ魚を水中で捕らえ丸のみをする大胆さ・・・などだろうか。野鳥好きの間でもなかなか出逢えない鳥として、常に人気ランキングの上位に入っている結構有名な野鳥だ。
このブログでも、全面的に遠い東京の空の下からこの動きを応援してきた。インターネットのすばらしさは、こうした遠い人吉の動きを遠い東京からサポートできるという事だろう。
今日一つ駒が進んだことで、「ヤマセミを是非人吉の鳥に!」実現が夢ではなくなってきた事を確信している。
今日の画像はそのヤマセミの幼鳥達の自由飛翔の様子。まだ親からの給餌をアテにしなければならないが、飛び回るのはもう自由闊達に出来て居る様だ。
日に日に飛翔力は増し、力強くなっていく。
水面ぎりぎりに飛ぶヤマセミは川面を観ていればすぐその存在が判る。
幼鳥達のしぐさを望遠レンズで覗いていると、一日中飽きることは無い。
5羽が一度にまとまっているが、どうやらH鋼の右の根元で後向きが親らしい。