6月11日~14日の滞在中、多種多様なヤマセミ教育を観察・撮影出来た。このブログでもまだその生態の40%程度しかご紹介出来ていない。
その取材の最中、人吉市に隣接する自治体の山奥の川を探索していた時にヤマセミファミリーの幼鳥教育に遭遇。クルマの中から撮影した画像を分析しているが、親子の構成比率がまだ判明していない。
とりあえず今日の画像は母親がオスの幼鳥を叱咤教育している展開場面だという事が判明したのでご紹介!
球磨川支流だからこの山奥の川もれっきとした一級河川だ。山奥の集落に砂防ダムではなく、農業用水を取り込む古い堰が在りヤマセミが3~4羽展開していた。
端のでっぱりに留まっていた一羽が隣のヤマセミに近づこうと動いた。
画像を精査した結果、左がメスの親、右がオスの幼鳥と判別できた。
別に頭をなでで欲しいので親に近寄ったのではなく、腹が空いたのだろうとは推察される。
しかし当の昔に見透かした親は「えーぃ!来るなっ!」と言ったかどうか、大声で鳴いて拒絶。
仕方が無いので、幼鳥は身をかわし、堰堤へ。
それでも親は引き続き厳しく幼鳥に当たるのだった。これがヤマセミのスパルタ教育、ほんの一部。
人吉市はヤマセミを従来のウグイスに続いて市の鳥に追加指定したため、市内の方々も普通は出遭い難いヤマセミという野鳥の存在や、わが故郷が全国的に珍しい所だと認識し始めているようだ。しかし、周辺・人里離れた山間部の住民はヤマセミそのものやその希少価値を全くご存じない。
SNSで出遭い難いヤマセミと人間との共存・共創が進んでいると言う回のブログを紹介したら、出遭い難いもの同士が共生・共創ってオカシイのでは?というコメントがあり妙に納得してしまった。一般の方は自然界の不思議・驚異を人間の常識でしか理解できない様だ。ある意味、普通の都会人にはとても理解しがたいという事の逆証明で嬉しかった。だからこそ、人吉市は凄いって事、年に5~6回も東京から人吉に通っているのだよ!
これは蛇足だが、筆者の経験値からすると、大きなカメラを提げてレンタカーで山村の川沿いを探索する際は「よそ者・不審者」として扱われてしまう事を覚悟する必要がある。なおかつ現場でGoogleマップなどを使いアクセスやエリアをチェックし道路を確認して移動しても公道が途中から私道に繋がっていたり、堤防へ出る広場が私有地だったりするので気を付ける必要がある。
そういう所は外部からのよそ者に一切私道だの立ち入り禁止だの教える必要はないと考えているので、表記は一切無い。
よそ者に対する「排他的・警戒心」は全国どこでも一緒だ、観光であれ、写真撮影であれ、訪れる側に大きな覚悟が必要だという事だ。