2016年5月16日月曜日

今年の夏もエトピリカに遭いに北海道・根室付近へ行こうと思う!I would like to go to Nemuro where east of Hokkaido area this summer to see Etopilika again. 

 今はもう無いが、銀座に在った中規模の広告代理店に4年程勤務していた事が有る。その時分筆者の元同僚だった友人の同級生に著名なワイルドライフ領域のフォトグラファーが居た。不慮の事故で亡くなってしまったが、彼が命がけで撮影した大自然の画像の数々は非常に気に入っているし、大いに影響もうけている。

 被写体から目を離さず、しかし普通の人よりはるかに広く周りの大自然の佇まいを同時に画像に入れ込む流儀は、何でもかんでも被写体に近寄ろうとする多くの野鳥撮影者たちをハッとさせる何かを持っていた。勿論そういう事を感じ取れない猪突猛進型の撮影者の方が圧倒的に多いのは皆さん良くご存知の通りだが・・・。

 2年前の夏、7月になって中標津空港経由で初めて北海道東部・道東エリアへ探鳥行の旅を実施した。途中で3日間落石クルーズ船に乗った。狙いは日本においては超希少種のエトピリカ。
 3回とも乗船客者は違ったし、うち2回は遥か遠く九州の台風のうねりが入ったりして揺れたが、25年間ウインドサーフィンで海に出ていたせいか、もともと船には酔わない体質なので、思う存分撮影出来て強い印象が残った。

 そして、しばらくしてトリーノという野鳥団体の機関紙に「エトピリカ」の画像を見つけ撮影者の名を視たら、今は亡き著名なフォトグラファーだった。
 此のエトピリカは日本では非常に稀で人気な海鳥だが、海外では大群でコロニーを造っていて珍しくも何ともない種類なのだ。

 それ以外にも、将棋指しの様な名前の「ケイマフリ」だの伊藤さんの親戚の様な名前の「ウトウ」だの、変わった名前の海鳥が多いので道東は異空間といった感じのエリアだ。船に弱い方には出航して20分も持たないだろうから、絶対にお勧めできないが、反吐を吐いてでもこのクルーズ船でしかお目に掛かれない北海道の海鳥の生態は一生に一度、視て置いた方が良いと思う。

 
星野道夫氏の撮影したアラスカのエトピリカ 雑誌トリーノ2015年Summer号

落石クルーズ船に乗って40分後に遭遇した北海道根室沖のエトピリカ。

船自体がハイド(=ブラインド)になって傍まで寄っても逃げない。

 ごくごく自然の生態を観察できる。決して知床半島の様な観光用に餌付けされたオオワシやオジロワシとは違う本物の自然だ。勿論霧が濃かったり運が悪ければ出遭えない事も充分有り得る。

こちらは桂馬振り・・じゃなくてケイマフリ。ガビチョウの様なアイラインが特徴。

 こちらはウトウさんたち。黒い姿に白いひげと眉?この辺りの海鳥は必ず体の何処かが赤かったりする。黒・白・赤のトリコロールって感じだ。