思い起こせば、4年前2010年の4月1日に八代駅前のミック珈琲店のマスター出水晃さんの「新庄君、ヤマセミは球磨川流域何処でんおる!」の一言でその気になって、それまで生で観たことがなかったヤマセミを追い求めて国道219号線を人吉まで探しながら上ってきたのだった。
そうして、疲れ果てて諦めかけた夕方日没時に国民宿舎くまがわ荘の横の土手で架線に留まったハトほどのモノクロの野鳥を観たのが初めての生のヤマセミとの遭遇だった。あれからあっという間の4年間、今回の撮影行は非常に意義深いものになった。
定期的に人吉を訪れ、相手を観察し、理解して初めて今までにはない生態、行動が見えてくる。同時に結果として今までにはないアングルでの画像が撮れる。これも縄張りが非常にはっきりとしていて何時行っても必ず其処に居るヤマセミは前回と同じ個体だという確信があればこそ自信を持って判断できる事。
今日の画像は再び今回撮影した球磨川本流の街中のヤマセミの姿。自分のヤマセミのルーツになった場所で4年前最初の被写体、いわばモデル第1号のヤマセミ。
4年前の4月上旬と何も変わらずいつものように姿を見せてくれたヤマセミの雌。ほぼ毎朝この個体を観察している辻先生が「矢黒君」と名前を付けている。4年間通っているのに巣の場所が全然わからない。別に探そうともしないが近所だろう、今回はくちばしに泥がついていないので巣穴掘りは終了したのだと思われる。現在P6もしくは7辺りが欠損中。
ダイブではなく、顔見世が終わって架線からレギュラーの羽根休めの場所に戻るところ。
対岸をウォーキングされる方との交差シーンを撮影できるのも此処ぐらいなものだろうか?
もちろん超望遠レンズの効果でこういう画像になるわけだが・・。
自分でもこういったアングルでの画像は初めてかもしれない。
こちらは右岸堤防上で辻先生と連れ立って歩く我々を見下ろす「矢黒君」のつがいの相方。
昨日昼にすべての観察・撮影を終了し機材を仕舞って熊本に向かったが高速の途中で雨になった。なんとラッキーな行程だろう?これもすべて矢黒神社のご利益と信じて疑わない。今回も大変お世話になった人吉、芦北の方々に感謝。収録画像を合計してみたら5000カット以上になっていた、もちろんヤマセミだけではないがフィルム時代には考えられない量だ。自宅に戻って2~3日はパソコン前から動けまい、これも野鳥観察の一つの喜びではある。
恒例、週末特集の「団塊世代のヤマセミ狂い」は帰京後、少しイレギュラーでアップの予定。