2016年8月7日日曜日

団塊世代の筆者は何故地方の野鳥団体を退会したか? Why baby-boomer has left local birder association?

 約1か月前、それまで3年程登録してきた野鳥団体のある県支部登録を退会した。この野鳥団体の県支部は優れた組織で、素晴らしいバーダーを沢山輩出しているグループだ。国際的な絶滅危惧種の研究保護で日本ならびに世界のリーダー的存在の博士もいて、個人的にも大変尊敬しており、その研究手法・姿勢に大きな感銘を受けている。

 他にも動画収録にかけては右に出るものが居ない程のベテランが居て、NHKなどにおいて幾度も放映された実力をお持ちだ。その先輩は県内外の珍鳥・迷鳥の情報源に関しても幅広い人脈・アンテナをお持ちで、大変お世話になっている。釣り人の残す糸や針から野鳥を守るための諸活動なども率先して行っておられる。

 ヤマセミの生態観察においては、筆者の個人的なお師匠さんとも言うべき、地元の生き字引のような方もいて、此処7年ほどお世話になりっぱなしだ。これ以外にも野鳥を介して知り合った親切な方々が総勢15~20名程居る。

 しかし残念な事に外部・県外在住者としての筆者などは、ヤマセミの研究の為に通う他県支部に登録するだけで、どうしても普段住んでいないよそ者だからだろう、ごく一部の者たちにはある種・村社会独特の排他的対応、攻撃的接し方をされてしまう。

 個人的なメール内容を、団体メンバーだけ閲覧可能なメーリングリストにそのまま無断で掲載し、衆目の下一方的に叩くなど、Eメールの法的ルール・あるいは最低限のマナーを知らない無知な人間が居たりする。
 かと思うと、山奥にその時期にしかいない野鳥観察に行けば、まるで監視をしているかの如く「何処何処の誰々に訊いて来たんだろう?秘密にしているのに・・」などと卑怯にも己の名を名乗らず、第3者の名前をあげつらい、クレームを付けんばかりの捨て台詞を吐いたりする。

 今回、これで全然関係のない他のメンバーにまで迷惑が掛かりそうだった事、この先似た様な事をされる事も予想されたので、ついに退会を決心したのが実情だ。
 自分個人だけが叩かれたり嫌がらせをされる分には一向に平気だ。昔から父親が転勤族であったため、小学校は4か所・中学校は2か所通ったので慣れているし、反撃の方法も実経験も充分に在る。しかし、事が何も知らない地元で生活する友人・恩師に迷惑が及ぶとなると、それは全然違う話だ。こういう輩はどれだけ卑怯な手を使い噂・嘘話を広めるか判らない。

 組織の運営、団体の保持に大変苦労が伴うのは長年の自分の経験で良く判っている。色々なタイプの人間をまとめるのは大変な事だ。しかしその団体自体にこういった独善的なメンバーを諫める自浄作用が無ければ、この手の一部の人間達の横暴・無茶はいつまでも無くならない。

 今回の東京都知事選で当選した小池ゆりこ氏への都連幹事長の内田某並びに、その取り巻きの子供じみた無礼な態度が多くの方々からネットやメディア上で叩きまくられているのと、全く同じだと笑ってしまった。よそ者・新参者に対する排他的な村社会の姿勢は日本の何処へ行っても同じなのかもしれない。これは石原慎太郎が良く口にする一部の人間の「民度の問題」なのかもしれない。
 こういう輩は、例えば一団体300名のうちのホンの数名のごく一部、人との接し方・一般常識を知らない一方で頑固で直ぐ仲間でつるむ。仲間が在る特定の人間を叩くと、実情を自分で調べもせず「あん人が言いよるけん、応援ばせな!そうだそうだ!」と、一人では決して対応する勇気のない独善的な御仁たちなのだ。ちょんまげ時代の百姓一揆や漁民騒動と変わらない。

 この辺りが今回大地震で東京からボランティアに駆けつけたメンバー達が「二度とあの県には行かない!」と怒って帰って来たのも納得がいく話だ。「人気のゆるキャラじゃないが、よそモンを差別し、悪態をつくバカモンだらけ!」とその友が言ったが、ほんの一握りの人間を観て県全体を悪くいうのは、決して褒められた話ではない、しかし行って怒って帰って来た彼らの気持ちは良く判る。 

 しかし全国には似た様な経験をお持ちの方も多いはず。是非同じ様な経験談などをお知らせいただければ、今後このブログで掲載させて頂きたいと思う。この貴重な経験が排他的な地方の野鳥団体へ登録するとどのような事が現場で起こり得るかのほんの一例として、理解されんことを祈って此処に紹介してみた。

 勿論、筆者はその県の組織から離れても、この3年間で得られた個人的繋がり・感謝は無くなる訳ではない。これからも暫くはヤマセミ生態研究に通い続ける事に変わりはない。今回を機に改めて野鳥の学術的研究を行う他の団体に入ったが、今後は今進めているヤマセミその他の生態を、大学の研究室と同時にそちらで発表して行こうと思う。

 新しく入った2つの団体は、以前から仲間や先輩から是非にと薦められたのもあり、今回同時に参加したもの。趣味と言うより研究者の集まりという事で筆者の野鳥に対する方向性、軸により近いと考える。
この団体は自宅から自転車で行ける距離に存在する。

今は亡き、髭の殿下からも推薦され、散々薦められていたのだが、この度やっと御縁が出来たわけだ。

野鳥の生態研究には最適の団体だと紹介を受けての入会。