人吉に通い始めた2010年以来、トヨタレンタカー、ニッポンレンタカーを使用し、昨年後半からオリックスレンタカーを使うようになった。理由はコストが安いのが一番だが、鹿児島空港営業所にしても熊本空港営業所にしても店頭の担当者のテキパキとした客対応が印象深かったからだ。
オリックスレンタカーの鹿児島営業所はターミナル正面で歩いて行ける。
しかし、今回いつもの通り荷物を鹿児島営業所に送った後、前回も気になっていた事をネット上の問い合わせコーナーからこちらの氏素性を入れて訊いてみた。内容は何故オリックスレンタカーは全国各営業所の詳細ページには郵便番号が表示されていないのか?という簡単素朴な疑問だった。
オリックスレンタカーの営業所の住所には何処を探しても郵便番号表示が無い!
基本的に日本国内においては企業や団体がオフィスもしくは連絡先住所の表記をする場合、郵便番号を併記するよう推奨されており、日本中の企業なり団体・学校・施設が所在地表記をする際必ず郵便番号を表記している。
トヨタ、ニッポン、日産、バジェット、ニコニコなど他のレンタカー屋さんのネット上の営業所ページの住所には全て郵便番号が表示されているのに、オリックスだけは只1社表示が無いのだ。これだけ見ても郵便番号の表記が無い事が如何に普通ではないという事は判って頂けよう。一般常識に欠けた企業だと言わざるを得ない。
トヨタレンタもニッポンレンタも住所に郵便番号表示は在る。これが常識だろうと思う。
テレビ番組の制作・取材チームほどではないが、10日間レンタカーを借りてヤマセミの生態観察・撮影をするにはそれなりのカメラ機材や衣類その他の入ったスーツケースが必要だ。従って全装備として大型スーツケース×1、大型望遠レンズケース×1、大型可動カメラケース×1、デイパック×1が筆者一人の装備になる。
従ってこれらを自分のフライトと同時に手持ちで運ぶとなると、物理的に無理である事と超過料金が発生する為、7年前レンタカーを借りるようになって以来現地空港のレンタカー営業所にあらかじめ荷物の大物を送って置き、車を借りる日にピックアップしていた。
現実的には現在もオリックスレンタカーの鹿児島営業所には日々、ゴルフバッグや利用者の荷物、あるいは段ボール箱などが数多く届いている。オリックスレンタカーの現場店舗では利用客の利便を計り、非常に丁寧で親切な対応をしてくれている。だからこそ筆者は最近はいつも此の対応を気に入ってオリックスレンタカーを借りているのだ。
6月26日のオリックス鹿児島営業所の事前受け荷物。2個は筆者の物。
2日後、6月28日の事前受け荷物。ちゃんと利用者達の荷物は受けている。
借りる際は毎度必ず事前に借りる空港のレンタカー営業車に電話して荷物を送る旨伝えている。今まで3社で計50回以上借りているが、過去一度も拒否をされた事は無かった。オリックスレンタカーにおいてもしかり。
そういう現状の中、今回は郵便番号をまた調べ直して送り状を書かねばならない2度手間を憂いて、 軽い気持ちでオリックスの問い合わせページから郵便番号を他のレンタカー屋さんと同じように表示してほしいという投書をした。
そうしたら、いきなり電話がかかって来て「当社では各営業所の判断に任せてはいるが、基本的に営業所宛にお客様が荷物を送る事を禁止している、したがって郵便番号を表示していない」と高圧的な口調で言う。これは録音しているので何度聴き返してもそう感ずる。
そこで、ではなぜ荷物の先送り・預かりを受けていない旨借用の際のルール・決まりに定めていないのか?その旨の表示はネット上には一切ない。普通はほとんど見ない「よくある質問」にもない。では何故郵便番号を省いた住所だけを表記しているのだ?と訊くと、しばらく間が在って、住所表記はお客様に営業所までお出で頂くのに必要なのでと言う。
住所のみ表示の件を百歩譲って、はたして鹿児島空港に空路到着した利用客が空港の目の前に看板が見える営業所に、この住所を頼りに行くだろうか?空港のカウンターで指示をされるレンタカー営業所へ運んでくれるマイクロバスの停車場で巡回バスを待ち、それに乗っていくのが普通だろう?筆者は慣れも在るのでマイクロバスを待たずに歩いて駐車場を横切ってオリックスの営業所まで行っているが・・・。
なかなか来ない巡回バスを待つならターミナルから目視できる営業所まで歩く方が早いと思うのは数回目の客にとっては普通の事だ。
たぶん想像の域を超えないが、郵便番号を表記しなかった(実は単純ミスの様な気もしている)言い訳を営業所で荷物を預からないという事で納得させようとしている気がした。あまりに現場の苦労を知らないデスクワークしか知らない新人の担当者だったのだろうか?もしそうであれば、そういうお客とのコミュニケーションをする部署にこのようなレベルの低い担当者を置くオリックスレンタカーの資質を疑わざるを得ない。
説明を聞くとオリックスでは過去において預かった荷物に関してトラブルが発生し裁判沙汰になったトラウマが在るらしいが、それは営業所での管理体制とセキュリティ不備の問題だろう?前回5月も送った2個口の荷物は待合室の客用の椅子の隅に、誰でも持ってけるような場所に無造作に置かれていた。
しかし、そんなことが郵便番号を表示しない理由になるのか?郵便番号を表示しなければ利用客が手荷物を営業所に事前に送っておく事を防げるのか?どう考えても、その場しのぎの屁理屈に近い。
この返答を聴いたとき最近辞めさせられた舛添元都知事の言い訳にどこか似ていると思った。電話の相手が舛添タイプの言い逃れ人間では論理立てて話をしても仕方がないと思い、この担当者にはそれ以上は追及しなかった。この際担当者の名前を公表しても良いが、今回は武士の情けで表記しないでおこう。今後悔い改めることを期待して・・・。
結論から言えば大きな荷物、数多い荷物を持ったお客はオリックス・レンタカーでは対応しない、事前に営業所に送られてトラブると困るので、ほかのレンタカーを利用してほしいという事だろう。しかし、どう考えてもそれは担当者個人の考えで、会社としての企業理念・経営方針では無い様な気がする。
以前良く借りていたニッポンレンタカー熊本空港営業所の前・林所長(福岡空港に栄転)の行き届いたサービスが想い出される、オリックスとは雲泥の差だ。
さっそく、良くレンタカーを使う野鳥仲間12名にこの事を詳細に説明した内容のメールを送った。
筆者がオリックスレンタカーが親切で安いぞ!と薦めた責任上、仲間に似た様な嫌な思いをさせたくなかったので・・・・。
うち4名はブログ上でこの事件を情報拡散すると言ってくれた。同時に今後もオリックスで借り続けて、その都度問題が在れば、営業所カウンターで論議して説き伏せたいと頼もしい事を言っていた。
客商売の会社側から見ると消費者・お客は相当我が儘なものだ。それに如何に対応するかで過当競争の企業勝負が決まる。何処かの宅配便屋がTVコマーシャルで「お客様の我が儘をすべて運びます!」と言うのが在ったほどだ。
多少のコストの高低であれば、不便・嫌な思いをしないで済むレンタカー屋を選ぼうとするのが客側の心理だろう。勿論今回限りでオリックスを使うのは止めよう等と短絡的には思わない。
こちらはお客だ。客離れはこうしたちょっとした事が原因で起こる事をまだオリックス本部は判らないようだから、しっかりと利用客の期待を理解させようと思う。勿論、その場逃れの言い訳ばかりする上から目線の窓口担当者にお灸をすえてもらおうとは思う。
これがいつまで経っても、オリックスレンタカーが利用客にとって一流の企業に成れない理由だ。しかもこれは何も団塊世代に限った事ではないのは当然だ。
当日、実際に借りる営業所の方々が申し訳なさそうに謝ってきたが、彼らは一つも悪くない。本部のほんの一部の現場を知らない無能者のお陰で肩身の狭い思いをする現場の彼らが可哀想だ。オリックスレンタカーの自浄作用を期待したいと思う。