2018年12月24日月曜日

団塊世代は70歳を超えると旅先の食生活に気を付けるようになる。 The baby-boomer generation should take care of own eating habit during trip if it will be over 70 years old.

 今回の年末人吉行では、合計24回に及ぶ食事をしたが、70歳を超えた今、食事のバランスに関して結構注意深くコントロールする事に徹したつもりだ。
 撮影行と言えば、どうしても旅先で有名な食事を摂ったり、人気のお店に入ってみたいと思うのが人情だろう。ただ温泉や物見遊山の旅行が好きと・・・いう人にとっても食事の楽しみは最大の悦びだろうから。

 10年程前、さる高貴な方からこう言われた事があった。「シンジョー、お前は人間の三大欲というものを知っているか?」その方は喉の腫瘍と長い事闘ってこられた方で、食道か呼吸気道のどちらかを諦めねばならない事態に成ってしまった際に筆者に問われた事だった。

 「人間の三大欲は、食欲、睡眠欲、性欲の3つだ」とおっしゃった。金欲や物欲などは、のちに文明の弊害で出来た欲だが、この三大欲だけはどうしようもない。こうおっしゃって呼吸をしたり喋ったりするのに必須である気道の方を泣く泣く諦められたという。

 しかし、大変胆力とユーモアに富まれた此の方は、術後最初の公の場でマイクに向かって機械を通して発する合成音言葉でこうおっしゃったのだ。「ワタシハ、ウチュウジン、デハ、アリマセン」
 思わず涙が出て止まらなかったのは筆者だけではなかったろう。

 と、言うわけで今回は9日間の人吉行の食事の事をご紹介しようと思う。全てをご紹介出来ないが、もし人吉などへ行かれる方は是非参考にと思いご紹介するもの。

 筆者の体は非常に妙な具合に出来ていて、肉の食事が続くと魚を欲しがり、野菜が足りないと自然に野菜料理を欲しがるのだ。カロリーだのビタミンだの栄養素などのバランスは全く判らないが、自然に体が欲するまま、うまい具合に食事のバランスが取れているのではないだろうか?
 
 1970年代から出張へ行く際、新幹線でも飛行機でも必ず車中食・機内食は横浜崎陽軒のシウマイ弁当と決めている。もう50年近くその習慣は変えない。横浜チャーハンも良いが、シウマイ弁当より匂いが強いので機内や車内では隣の乗客に遠慮して、食べないようにしている。
 熊本空港に到着して最初に連絡を取ったのは、8年前から熊本県内での野鳥情報を頂いたり、野鳥撮影愛好者の動向を教わった熊本市内在住の恩人だった。久しぶりに食事をして交流を高めたかったが多忙との事で筆者は八代へ移動。干潟で野鳥調査をされている高野先生に連絡、ショッピングセンターのレストランでご一緒にうどんセットを頂いた。

 多分けっこう堤防沿いを歩いたのでお腹が空いたのだろう、2時間後には行きつけの八代駅前にある珈琲店ミックで特製ビーフカレーを御飯半分で頂いた。此処のカレーは大変大きな牛肉が一個だけ島の様に鎮座しているので、別名アイランドカレーとも言うらしい。ルーは非常に濃厚で美味しいと思う。
 

 夕食は勿論お決まりの駅前和食の「小松」さんで中学校以来の親友と待ち合わせて特製刺身定食。この日もガラカブ(カサゴ)丸ごと一匹+地魚五種の刺身と荒汁。マグロや鯛などではなく、地魚のみの盛り合わせが至福の時を過ごさせてくれる。

 人吉へ入って最初の夕食は球磨川本流沿いの丘の上にある「ま心」というチャンポン屋さん。先代ご主人の頃からの贔屓で通い続けている。人気が出たのだろう、夜6時以降は予約制に成ってしまった。

 実はこの日のお昼と夕飯の兼用は国道219号線沿いのファミレス・ジョイフルで摂ったのだが、すき焼き鍋の具のデンプン麺だか何かが傷んでいたらしく翌朝軽い腹痛になり腹が少々ユルかった。
 しかし消化器系が非常に強靭な筆者は薬も飲まず、すぐに正常に戻り撮影活動を続けられた。
人吉市内の焼肉店でランチサービス。ご飯は半分、肉と野菜のバランスが充分とれているランチ定食だ。

人吉は鰻店が多い。しかも関西風の生から焼きあげるタイプなので筆者が大好きな蒲焼を楽しめる。

ウナギ10匹分の肝を甘辛く煮た肝煮。普通は酒の肴に数名で食べるものの様だが、筆者大好物なので一人で全部頂く。


 この日は人吉に来たらお約束の「上村鰻店」で鰻丼と肝(10匹分)そこいら辺の広告で盛んに宣伝しているサプリメントなら、1トン分ほどの滋養が摂れる。人吉から戻った日の夕方いつものラン二ングへ出られたほどだ。

 次の日のランチは大変人気で混み合う球磨川左岸に少し前移転してきたレストラン「すぷぅぅん=11:00~15:00のみ営業」11時過ぎに入店。大きな真鰺のフライ定食。何故か海苔が付いて来る。人里離れているうえにランチタイムにしか営業しないのに大盛況のお店だ。量が多いので割安感?今でいうコスパが良いのだろう。クルマ文化の人吉市ならではの人気店だ。

またその次の夕食は龍風(ロンプー)の熊本とんこつラーメン。一度は食べなきゃ。此処のスープは非常に濃厚で美味しい。熊本の黒亭に匹敵する味を出している。

 人吉に行ったら、天気が良い日は丘の上の「Cafe倉カフェ」でランチを摂るのがお約束。球磨川を縦に眺められ、全ての球磨川に架かる橋を観る事が出来る。夕暮れに行くと正面に日没の太陽を撮影出来る。最初に此処へ行った2010年頃に比べ、今は土日のランチ予約が無ければ入れそうにない。女性陣に大人気のガーデンレストラン。庭にはヤマガラ、ジョウビタキ、メジロ、コゲラ、シジュウカラ、アオゲラ、など数多くの野鳥が飛来する。

 筆者の定番は「ビーフライス」牛肉たっぷりのピラフの上に牛ステーキが載っている。食後のデザートは秀逸。其れだけを目的にしても充分納得できるカフェ・レストランだ。

 最後の日の前日は芦北まで移動、地元の割烹旅館で豪華な刺身定食をご馳走になった。此処の御主人も野鳥撮影の愛好者なので、ご招待下さった芦北田浦町の濱崎さんご夫妻共々、野鳥の話で盛り上がった。


5kgのヒラメの荒炊き、これは美味しかった。

豪華なランチの日の夕食は質素に地元の食材で造ったお弁当!

こうしてコストパフォーマンスを計りながら、食生活のバランスを取る必要が70歳を超えた団塊世代に重要なテーマだろうと思う次第、如何だろう?