2015年5月5日火曜日

春の奥日光戦場ヶ原シリーズ「ノビタキ」 African Stonechat of Nikko Senjogahara Highland.

 ノビタキは北海道道東・根室付近、霧多布湿原、野付半島辺りで非常に多く観察できる。牧場エリアにはノゴマと同様に必ず居ると言って良い。本州でも霧が峰八島湿原、そうして奥日光戦場ヶ原に数多く生息しており、それぞれ繁殖もしている。4月から10月頃まで長い期間観察できる高原においては代表的な野鳥だ。

 この野鳥の面白さは其の空中で飛んでいる昆虫・羽虫の類をフライングキャッチする野を観察出来る事だろう。フライングキャッチをみていて面白いのは、セキレイ系、モズ、ヒヨドリ、コサメビタキ、エゾビタキ、そうしてこのノビタキなどだろうか。

 広い戦場ヶ原でも開けた所では、草原に立っている樹木の先端に留まって盛んに囀りながら、時々フライングキャッチを行っている所を観察できよう。しかし、実はそれより湯川沿いの木道を歩きながら観察していると、其の湯川と戦場ヶ原の湿原の間を行ったりきたりする姿を捉えたほうが撮影はしやすいことに最近気が付いた。

 潅木の中で、サメビタキ、キビタキ、アカゲラ等と入り乱れて飛び交う姿は、なかなか他の高原では間近には見ることの出来ない光景だろう。ひょっとすると、キビタキ、サメビタキ、ノビタキが同時に1つのフレームに入り、遠くにアカゲラが写っていたりする可能性があるほど野鳥が濃いのが戦場ヶ原だ。勿論余程運が良ければの話だが・・・。
戦場ヶ原で一番、一般的なノビタキの姿がこの様な場面だろうか。

湿原に突き出た樹木のてっぺんに留まって辺りを見ながら囀る。

ノゴマはあまりてっぺんには留まらないがノゴマは頂点がお好きなようだ。

木道を歩く人間にも興味を示すが間合いを見切っているのか眼が合っても逃げたりはしない。

4月後半のこの時期はまだメスの姿はこういった表では観られず湿原の草の中。

オスのみが盛んにフライングキャッチを行っている姿を見せてくれる。

只、普通に飛ぶのとは異なって採餌の際の飛翔姿勢はダイナミックで面白い。