昨日のこのブログでご紹介した通り一年中一緒に過ごすヤマセミのつがい(=夫婦)。一見、外見上白黒の模様でどっちがどっちと言うほど見分けがつきにくいが、慣れてくると一発で判る。見分けのポイントは胸と主翼の裏側。錆色がこのどちらに出ているかでオスとメスが決まる。
胸と首の付け根両側にこの錆色が出ていればオス、メスにはこの錆色はない。一方で主翼の裏側に錆色があればメス、オスの場合は主翼の裏は真っ白だ。ただしオスの胸と首の付け根の錆色は若鳥の場合生まれて1年間ほどはあまり出ない場合があるので、主翼の裏側で判断すれば正しい判断が可能だ。
若いオスとメスのつがいの場合、一見してメスが二羽ならんでいると思っても、よく見ると片方はオスの場合が殆ど。すぐ傍にくっつくようにオスどうし、メスどうしが並んで留まるという事はめったに無い。巣立って3か月くらいの間の若鳥どうし、あるいは親子の場合に限って有り得るが、筆者もあまりそういう場面には遭遇出来ていない。
縄張り意識が非常に強い種なので、成鳥のオスどうし、メスどうしがそうして穏便な状態で並ぶことはまず考えられない。長い間観察をすればこそ判る事。
巣立って間もない幼鳥たちが、親からの給餌を待っている場合に限って横並びで上下・雌雄関係なく並ぶケースはあり得る。1年間365日のうち2週間もないが・・・。
かって川辺川太郎と観察者に名づけられ、筆者もきちんと認識された雄々しいオス。
此処まで胸の錆色がくっきりと出ている個体を他に観たことが無い。
約5年間は観察に協力してくれていた。
こちらは球磨川本流のオス。
後が川辺川太郎、前がつがいのメス。胸の錆色ですぐに雌雄が判る。冠羽の立ち方は状況により異なるので♂♀判断材料にはならない。
手前がオスの川辺川太郎。
川辺川太郎の連れ合いのメス、彼女も随分慣れて筆者の上空を良く旋回してくれた。
こちらは球磨川本流のメス。彼女も随分筆者を認識し、傍でパフォーマンスをしてくれた。